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三井不動産の「ワークスタイリング FLEX」
2018.04.09 13:02
グラントウキョウサウスタワーと東京ミッドタウンに誕生
三井不動産(東京都中央区)は、昨年4月に立ち上げた法人向け多拠点型シェアオフィス「ワークスタイリング」の新サービス「ワークスタイリング FLEX」を今月2日から展開する。期間とスペースの双方をフレキシブルに選べるサービスオフィス(個室)として注目度は高い。
三井不動産(東京都中央区)は、新しい働き方の実現に貢献するために昨年4月に立ち上げた法人向け多拠点型シェアオフィス「ワークスタイリング」の新サービス「ワークスタイリング FLEX」を今月2日から展開する。
同社がこれまで全国約30拠点で展開するシェアオフィスは「ワークスタイリング SHARE」といい、10分単位で利用可能な従量課金制のオフィス。一方、今回新たに誕生した「ワークスタイリング FLEX」は「SHARE」とは違い、よりフレキシブルな働き方を促進するサービスとしてつくられ、多様化する企業の経営環境やビジネスシーンに合わせたオフィスとなっている。
特長は1日~、1席~、と期間とスペースの双方を柔軟に選べるサービスオフィス(個室)となっており、24時間入退室が可能。コンシェルジュによるビジネスサポートやオフィス家具・インターネット環境といった設備面での充実も魅力で、かつ「ワークスタイリング SHARE」も利用できるメリットを持つ。また会員間によるビジネス・人のマッチングやビジネススタイリストによるサポート、各種セミナーやイベントの企画も行うため、新たなビジネスチャンスの創造や繋がりが形成されやすい点も特長である。
更に「FLEX」内の個室の施錠・解錠には、フォトシンス(東京都港区)が提供するスマートロック「Akerun 入退室管理システム」を採用した。スマートロックは、スマートフォンやICカードをドアの鍵に取り付けた機器にかざすだけで施錠・解錠できる製品。入退室の把握や遠隔管理が可能であり、この機能を応用してのオフィスの管理・運営にも役立てることができる。三井不動産は今後のデジタルトランスフォーメーション時代を見据え、入退室のデータ化と遠隔管理が容易なスマートロックの採用を実施。採用にあたっては入退室の見える化によるセキュリティ向上、ビルのセキュリティカードとの一体運用、登録メンバーの入れ替わりを想定したスムーズな登録作業を重視した。
シェアオフィスでは登録メンバーの入れ替わりが多く、また他企業の社員が同じ場所で働くため、セキュリティが重要。シェアオフィスの運営では、メンバーの入れ替わり時の鍵管理や紛失時の迅速な対応など、セキュリティの脆弱性に関わる問題を多く抱えるが、スマートロックを採用することによりこれらの問題を早急に解決することが可能である。
5日に行われたメディア向けの内覧会ではビルディング本部 ワークスタイル推進部長の山村知秀氏が登壇し「新規事業プロジェクトのためのオフィスや地方から都心に進出する企業の都心エリアでの拠点、更には社員数が急激に増加している成長企業のニーズなどにも応えることができます。戦略策定やエグゼクティブミーティングなどの会議にも利用できるので、様々な活用シーンに応えたワークプレイスです」と語った。
「ワークスタイリング FLEX」は、今月2日に「グラントウキョウサウスタワー」9階、9日に「東京ミッドタウン ミッドタウンタワー」18階でオープン。今年秋には「東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー」の12階にもオープン予定である。