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レオパレス21 プレスセミナーを開催「不動産テックの現在と未来」

2018.04.23 14:23

 レオパレス21(東京都中野区)は、4月17日に「不動産×IT・IoT 不動産テックの現在と未来」と題してプレスセミナーを行った。

 レオパレス21(東京都中野区)は4月17日に『不動産×AI・IoT 不動産テックの現在と未来』と題して、プレスセミナーを行った。
 近年は事業とテクノロジーの融合による、様々なイノベーションが注目されている。特に金融とテクノロジーの融合では、フィンテックが世界的に拡大。また最近は、AIやIoTを利用した不動産テックも勢いを増す。
 レオパレス21の建設企画部資材開発部の大木宏樹氏が講演。昨年、同社は経済産業省と東京証券取引所が選定・公表する『攻めのIT経営銘柄』にも、選ばれた。
 新しい取り組みとしては、「LPWAによるスマートロック制御」のテストベッドの構築がある。国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が進めてきた「NerveNet」技術と、LPWAの無線通信技術「LoRa」を利用したもの。同社は広域対応で、相互通信が可能なネットワークの技術検証を行っている。ただ低層住宅に基地局を設け、「LoRa」を使ったネットワーク構築の例は少ない。  同社は草加市の2階建アパートに基地局を設け、通信テストを行った。このエリアには東京外環自動車道があり、西側には東武線がある。いずれも非常に高架だ。
「4キロや3キロの長距離でも、疎通確認が取れた。郊外であれば低層住宅であっても、通信が十分行えるのではないかと感じている」(大木氏)。
 一方、大田区でも、2階建アパートに基地局を設けた。都市エリアのため、高層ビルやそれらの密集度合いも高くなる。残念ながら、建物間3.32kmでは疎通確認が取れていない。
 「当社は、全国で3万6000棟を管理している。都市部エリアにおいては社有物件以外の管理物件に基地局を設けることにより、ある程度のエリアはカバーできるのではないか」(大木氏)。
 また東京大学大学院情報理工学系研究科准教授の山崎俊彦氏は、かつてアメリカに在住。帰国時に不動産検索サイトで探し、「改善の余地があるな」と実感したという。AIやIoTを利用すれば、以下の4つのことが可能になると語る。
(1)直感的な間取りの検索
 ユーザの希望する、間取りを入力する。それに基づきディープラーニングに多数の間取りを見せ、マルチタスク学習をさせる。希望の間取りであるクエリを習得させれば、かなり近いものを推薦してくれる。
(2)物件の推薦
 最近は「好きなら右、嫌いなら左」と分けるアプリも増えている。それを模して、不動産物件をディープラーニングに見せる。そして好きな物件になるべく近く、嫌いな物件をできるだけ遠く勧める。
(3)家賃回帰分析
 不動産業界で困っていることといえば、家賃の値付け。経験が浅い人には、適切な家賃が設定できない。築年数や広さ、駅や距離など要素を絞り、家賃を推定する。またそれらが価格に反映されているのかも解析できる。
(4)センサーによる物件の定量化
 不動産会社のプロであっても、24時間365日その物件に住んだわけではない。特に陽当たりや夜の騒音については、わかりづらい。物件にIoTセンサーをつけ、日照、温度や室温、騒音、Co2などを測る。センサーを置いておくだけで情報を収集。住み心地が数値化できる。
 レオパレス21の今後の取り組みについては、ビッグデータの収集と活用、周辺環境やサービス提供など、ビジネス展開を挙げている。他社にないネットワークインフラを基盤に本業の賃貸物件における管理や防犯性、居住性や利便性を追求。それらを兼ね備えた上で、拡充していきたいとした。




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