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駐車場活用、プロスポーツに商機?空き駐車場活用各社が相次ぎスポーツチームと提携
2018.06.25 15:30
駐車場活用企業とプロスポーツチームとの協業が相次いでいる。試合開催日におけるスタジアム周辺駐車場の混雑緩和や渋滞解消が主な目的だが、スタジアムへの交通を円滑化させることで新たなファンを呼び込み魅力を発信したいチーム側と、ビジネス拡大につなげたい企業との思惑が一致した結果だった。空きスペースの有効活用にもつながり、スポーツ振興と合わせた地域活性化にも期待がかかっている。
akippaはサッカーFC琉球と提携発表
akippa(大阪市西区)は15日にサッカーJ3のFC琉球(沖縄県沖縄市)と提携を実施し、スタジアム周辺にある臨時駐車場約40台が同社の駐車場予約サービス「akippa」にて予約可能となった。同社によるJリーグクラブとの提携は2016年のセレッソ大阪や2月に提携した長崎に続き3クラブ目となる。
FC琉球では昨シーズンのホームゲーム平均入場者数が一昨年比160%増の2500名以上に増加。3月11日に開催された開幕戦では4815名の動員を記録しており、入場者数は増加し続けている。今季開幕戦では沖縄県総合運動公園内の関係者駐車場及び中央口駐車場が早々に満車となり、サポーターが駐車できない事態が発生。公園内駐車場の他にも臨時駐車場はあったものの、試合開催時に開放しないケースもあることから、サポーターの多くが臨時駐車場の存在を知らない現状も浮き彫りとなった。
今回の提携により、臨時駐車場をインターネットで予約してから現地に向かうことになるため、現地で駐車場を探す必要がなく、確実に車を駐めることができるようになった。また、同サービスに情報を掲載することで、臨時駐車場の存在をサポーターに周知することができ、公園内駐車場の局地的な利用を緩和することが可能となっている。
バスケと提携した軒先 会場周辺駐車場活用へ
軒先(東京都千代田区)は同じく15日にバスケットボールB1横浜ビー・コルセアーズ(横浜市都筑区)と業務提携をしたと発表した。横浜ビー・コルセアーズホームアリーナ「横浜国際プール」、「横浜文化体育館」、「トッケイセキュリティ平塚総合体育館」(平塚総合体育館)周辺の空き駐車場を予約できるようにし、これらの会場で開催される公式戦当日の駐車場不足の解消やアリーナ周辺の交通渋滞緩和・違法駐車防止を目指す。軒先によるBリーグクラブとの提携は4月に発表されたB1新潟に続いて2例目で、6月から主開催アリーナの横浜国際プールと平塚トッケイアリーナ周辺の駐車場開拓を順次進める。
今回の提携により、同社はアリーナ周辺の交通渋滞緩和・違法駐車防止に向けアリーナ周辺の遊休地、住宅駐車場、月極駐車場、商業施設駐車場などの開拓を積極的に進め、同クラブを応援する。また、駐車場を増やすことで車での来場を促進させ、利便性の高いアリーナ環境を実現できるように貢献していくとしている。