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プロパティデータバンク 東証マザーズ上場で更なる成長目指す 2億円超のシステム投資実施へ

2018.07.02 18:11

 不動産管理・賃貸管理のクラウドサービスを展開するプロパティデータバンク(東京都港区)が、東京証券取引所マザーズに上場した。上場日は6月27日。発行済み株式総数は188万6500株で、発行価格は1株あたり1780円となっている。
 同社は清水建設(東京都中央区)の社内事業家公募制度を活用し、2000年10月に設立。不動産の運用管理に関するASP(インターネットを介してサービスを提供すること)事業および情報管理業務、システムインテグレータ業務を開始した。同年12月から提供を開始した「@プロパティ」は、不動産などの資産管理に関する業務の効率化を支援するクラウドサービスである。特徴は、多種多様な企業や組織が共有するパブリッククラウドを用いている点で、自社でクラウド構築を行うよりも価格を抑えて高品質なサービス提供を実現している。同社の発表によれば、2017年度までの「@プロパティ」の登録棟数は全国で4万1120棟。現在までに東京・大阪・福岡にデータセンターを開設し、業績は順調な拡大傾向にあるという。また、今年3月からはプロパティマネジメント業務やビルメンテナンス業務に対応した「@プロパティ ビルメンテナンス・エディション」の提供を開始し、従来の顧客層であるリートやファンド、不動産会社のほか、ビルメンテナンス会社や不動産を保有する一般事業法人に対しての営業戦略を強化している。
 先月27日に行われた記者発表に出席した同社代表取締役社長の板谷敏正氏は「今回の上場を契機に約2億6000万円のシステム投資を実施して更なる性能向上を目指すほか、上場による企業の信頼性やブランド力の向上、人材確保の追い風にも効果が出るものと期待しています」と述べている。




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