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大阪市・旧扇町庁舎再開発 ヒューリックなどが選定
2018.09.03 17:44
ヒューリック(東京都中央区)と医療法人医誠会(大阪市東淀川区)、仁厚医学研究所(岡山県倉敷市)で構成されるグループは8月24日、大阪市が実施した「もと扇町庁舎用地及びもと扇町庁舎南側用地売却に関する開発事業者募集プロポーザル」において、事業予定者として選定されたと発表した。
同事業は、大阪市水道局が所有地を民間事業者に売却し、民間事業者が賑わい施設を含む民間提案施設を建設・運営するPPP事業。ヒューリックが代表事業者として事業全体のアレンジメントを行い、土地の大半を取得し医誠会へ長期賃貸する借地スキームとなっている。これにより医誠会は土地取得に関する資金を拠出することなく病院建物、手術機器等の本業の設備投資に資金を集中することができる。
計画ではまちの活性化拠点となる複合施設として、低層部には新たな文化・コミュニティを創造・発信できる劇場を中心とした「文化創造拠点」、カフェ・コンビニ・子ども英語教育施設等を配置した「交流促進拠点」、そして、上層部には医療法人医誠会が運営する医療ツーリズムにも対応した約560床の高度急性期医療施設の「国際医療拠点」といった3つの拠点を整備する。今後、大阪市水道局と協議の上、土地売買契約を締結して開発に着手し、扇町地区の魅力向上に寄与する事業の実現を目指していく。
同地は、大阪メトロ堺筋線「扇町」駅から徒歩5分程度の場所。建物は地上13階建て地下1階建て、延床面積は5万3000㎡を予定している。着工は2020年8月頃、供用開始は2022年10月頃を予定している。