週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
イーネットワークシステムズの電気料金削減サービス
2018.09.25 15:07
電気・ガス・通信の料金をまとめてコストカット
弊紙で取り上げてきた新電力事業者は、大半が高圧電力需要家を対象とした企業であった。一方今回は、低圧電力需要家が対象。駅前の商店街に保有する小規模ビルなどに適したサービスである。
50kW未満の低圧電力の需要家を対象に電気の小売事業に取り組むイーネットワークシステムズ(東京都目黒区)は、電気料金の削減サービスを展開する。
イーネットワークシステムズは、他の小売電気事業者のような直接販売方式でなく、取次店という提携事業者を介して電気の販売を実施。同社の電気料金メニューでは低圧電力需要家の中でも従量電灯契約で10kW以上の使用量が多い需要家、主に3階建までの小規模ビルや商業店に向けた電力供給に好評を得ており、他社にはない「リーズナブル」を強みとする。特に、小規模ビルが林立する商店街の飲食店や商業店舗での引き合いが多く、同社はそのようなビルの基本電気料金と使用料金をまとめた全体額から5%(従来の東京電力との契約内容と比較し)の料金削減を可能とする。
代表取締役社長の及川浩氏は「電気料金の削減に加え、電気の切り替えも手軽に行えます。難しい手続きや作業等もありませんので、スムーズに切り替えが可能です」と語る。
更に同社はLPガスを供給する三ツ輪産業(東京都港区)の子会社でもあるが、三ッ輪産業では、電気・ガスを含めた「セット割り」も行っている。従来の電気・ガス料金の支払内容は、電気料金は電力会社、ガス料金はガス会社に支払っていたが、三ッ輪産業と契約するとまとめた支払いが可能で、利便性が増す。
NTTのフレッツ光を利用している人ならば、プロバイダ料金の削減も可能だ。通常の通信費用は、定額料金に使用量料金を合わせ、更にプロバイダの分割料金が加わる。しかしフレッツ光の契約を同社の提供するサービスに切り替えることで、同じフレッツ光回線の使用にもかかわらず通信費用の削減が可能になる。
及川氏は「使用エネルギーの料金削減と、通信サービスも組み合わせ、他社にはない『お得感・利便性』を実現できました。今後は更に、契約者が増えると思われます」と語る。