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森ビル 2018年東京23区オフィスニーズに関する調査結果

2018.12.24 14:56

 森ビル(東京都港区)は、主に東京23区に本社が立地する企業で資本金上位の約1万社を対象に、今後の新規賃借予定等のオフィス需要に関するアンケートを行ったもの。この度2018年調査結果を発表した。
 調査によると、新規賃借予定のある企業は増加傾向で、うち6割以上が面積拡大を予定。新規賃借理由は「業容・人員拡大」が6年連続1位。賃料改定で賃料が増額となった企業の割合は調査以来最大となる91%。
 「多くの企業で賃借面積拡大、ワーカー数増加、賃料増額が進んでおり、オフィス需要は安定的に推移していると言える。新規賃借理由は『業容・人員拡大』が6年連続1位である一方、『賃料の安いビルに移りたい』は調査開始以来、最も低い順位になるなど積極的な移転トレンドが継続中。また、オフィス環境づくりの課題を問うと、『社内コミュニケーション強化』、『社員への健康配慮』が上位にランクインした。優秀な人材確保、新しい働き方促進を目的として、より質の高いオフィスへの移転が加速している」という。
 また、新規賃借予定の有無については、新規賃借予定のある企業は増加傾向で、うち6割以上が面積拡大を予定。新規賃借予定のある企業の約5割が1~2年以内に新規賃借を予定。新規賃借する理由は、「業容・人員拡」が6年連続1位。「賃料の安いビルに移りたい」は7位となり、調査開始以来、最も低い順位になった。新規賃借する場合の希望エリアは「東京」駅周辺や「新橋」・「虎ノ門」など、今後街の魅力向上が期待されるエリアが上位にランクイン。現在の賃料と新規賃借する場合の妥当賃料は、「現在の月額賃料」、「妥当だと考える月額賃料」ともに、坪2・5万円以上の価格帯の割合が増加。2018年の賃料改定状況は過去1年間で賃料改定があった企業は21%、賃料改定で賃料が増額となった企業の割合は調査以来最大となる91%。経営課題とオフィス環境づくりにおける課題で最も優先される経営課題は「人材の強化」。「コストダウン」が減少し、「社内コミュニケーション強化」「社員への健康配慮」が増加した。ワーカー数とワークスペースについては、今後ワーカー数が増加する見込みのある企業は45%、今後のワークスペース方針は現状維持の割合が減少し、「拡充」「効率化」の割合が増加。「オフィス環境改善が早急に進んでいるといえる」としている。




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