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パナが「福祉×アート」の新しい試み
2019.01.15 14:17
オフィスのファブリックに知的障害者の作品 アートを通じボーダレス社会目指す
パナソニック(大阪府門真市)とロフトワーク(東京都渋谷区)、カフェ・カンパニー(東京都渋谷区)の3社が共同で開設したオフィス「未来をつくる実験区 100BANCH」に入居するヘラルボニー(岩手県花巻市)は、知的障害のあるアーティストが描くアート作品をオフィスの壁紙等の装飾に転用するアートのBtoB展開事業を開始した。
この度、パナソニックが住友不動産汐留浜離宮ビルにリニューアルオープンした、「Panasonic Laboratory Tokyo」内の「Ideation lounge」の壁紙とクッションに、知的障害のあるアーティストの作品を採用。独特の世界観をファブリックに転用した。
知的障害のあるアーティストが描くアート作品をプロダクトに落とし込み、社会に提案するブランド「MUKU」を運営するヘラルボニーが手掛ける同企画は、「福祉×アート」という分野をビジネスと結び付ける新しい試みだ。ヘラルボニーが契約する全国の福祉施設から生まれるアート作品をファブリック等に転用することで、新しい収益構造を実現する。また、同事業に参画することによりSDGsやCSRに寄与する先駆的な企業としての発信も可能となる。
今回採用されたアート作品は、ヘラルボニーが契約を結ぶ「るんびにい美術館」に所属するアーティスト、工藤みどり氏と佐々木早苗氏による。るんびにい美術館は岩手県・花巻市の社会福祉法人光林会が運営する、アートと憩いの空間だ。知的障害のあるアーティストが数多く所属しており、アートを通してボーダーレス(境界のないこと)な社会を目指している。