週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
伊藤忠商事 タイ大手デベとパートナーシップ協定 第1弾として高層マンション開発に参画
2019.03.04 17:15
伊藤忠商事(東京都港区)は、タイ王国の首都バンコクを拠点とする住宅・商業施設デベロッパーのマグノリア・クオリティー・デベロップメント(バンコク都クローントゥーイ区)と、中長期的なパートナーシップを構築していくことで合意。建設・不動産分野における共同事業の推進を目的とした検討意向書を締結した。
バンコクは安定的な経済成長と中間所得層増加が続いており、また一方で鉄道網の整備が進んでいる。これらを背景として、広域からの人口流入が進んでおり、底堅い住宅需要から不動産マーケットは順調に推移している。伊藤忠商事はこの旺盛な需要を取り込むべく、バンコクの現地企業マグノリア・クオリティー・デベロップメントとの不動産開発共同事業を行うことを決定した。
マグノリア・クオリティー・デベロップメントはタイ有数の不動産デベロッパー。タイにおける伊藤忠商事の戦略的資本・業務提携パートナーであるCP(チャロン・ポカパン)グループ創業者のタニン・チャラワノン一家が100%株主で、CPグループのタニン会長兼CEOの息女であるティパポン氏が代表を務める。特にバンコク都心区における中~高級路線の住宅・商業開発を得意とする。
両社は、タイにおける不動産開発事業や不動産投資運用事業、及び親和性の高い関連事業での共同取組を追求し、事業展開を加速していく方針で合致。まずは第一弾として、バンコクにおける分譲マンション「ウィズダム アソーク スクンビット」開発事業の参画を決定した。
同物件は敷地面積約5584㎡、延床面積約6万7000㎡、RC造地上39階、553戸を予定している。バンコク中心部に位置するベンジャキティ公園に隣接し、バンコクの高層ビル群を一望できる希少性の高い立地となっている。総事業規模約330億円で、伊藤忠グループの投資額は25億円程度を予定している。
伊藤忠商事グループは、高品質のモノづくりへの理解が深いマグノリア・クオリティー・デベロップメントに対しこれまでに培った住宅開発・マーケティングノウハウを提供しつつ、現地の商慣習に合わせて事業を推進するとしている。