週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
グループの不動産関連事業を新会社に集約 「NTTアーバンソリューションズ」4月発足
2019.03.25 14:58
都市開発・ファシリティーズも傘下に、デジタル技術生かした街づくり
日本電信電話(NTT・東京都千代田区)は、新たな「街づくり」の推進に向けた準備会社を今年4月に創設すると発表した。
今回設立されるのは「NTTアーバンソリューションズ準備株式会社(東京都千代田区)」。子会社のNTT-SH(東京都千代田区)を改編・社名変更して発足させる。今年7月には社名を「NTTアーバンソリューションズ」へ再度変更し、街づくりに関わるNTTグループの総合的な窓口として事業を開始する予定。
NTTグループでは2018年10月15日に「人・技術・資産を活用した新たな『街づくり』を推進する」と発表しており、準備会社創設はこれを受けたもの。NTTは今年1月、グループの不動産開発機能を担うNTT都市開発(東京都千代田区)をNTT-SHの子会社とした。さらに施設運営・管理を担うNTTファシリティーズ(東京都港区)も4月までにNTT-SH傘下へ移管する予定。NTT-SHの後身となるNTTアーバンソリューションズがNTTグループの街づくり推進に必要な基盤となり、実質的に不動産事業を一元集約化すると見られる。
NTTグループは新たな中期経営戦略「Your Value Partner 2025」の柱のひとつに「不動産利活用(街づくりの推進)」を掲げている。NTTならではのデジタル技術を生かした街づくりを推進することで社会的課題を解決し、地域住民の街づくりパートナーとしてグループ一体で取り組むための体制強化を進めるとしている。 NTTアーバンソリューションズでは新たに、地域住民のニーズ吸い上げなど街の課題解決に向けた具体策提案のための取り組みを行う予定。
グループの街づくりを一元的に牽引する新たな体制が構築されることで、傘下のNTT都市開発とNTTファシリティーズが従来から行ってきた取り組みに加え、グループが保有する不動産やICT、エネルギー、環境技術等を最大限に活用することで、自治体、行政をはじめとする地域住民や、様々なノウハウをもつ企業とのパートナーシップを構築し、NTTグループならではの新たな「街づくり」を推進するという。