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三井住友建設が研究を本格化 タンパク質から建材を生成へ
2019.04.01 17:30
三井住友建設(東京都中央区)は、Spiber(山形県鶴岡市)と、構造タンパク質を用いた建設分野を中心とする新素材、新技術の開発に向けて共同研究契約を締結した。
今日の社会において、企業は自らの事業活動における環境負荷の低減はもとより、提供する製品・サービスにおけるライフサイクルを考慮し、脱炭素社会、循環型社会、自然共生社会への貢献を目指した取り組みが求められている。Spiberが研究開発を進める構造タンパク質は、植物資源をベースとした発酵プロセスにより生産され、繊維への加工はもちろん、樹脂、フィルム、ゲルへの加工、そして既存樹脂等との組み合わせによる複合材料への展開も可能なため、持続可能な基幹素材としてアパレルや輸送機器をはじめ様々な用途での活用が期待されている。
三井住友建設は、多種多様な特性や形態の材料を設計し得るSpiberが開発する構造タンパク質とその技術を活用し、持続的な社会を実現するための用途拡大を目指す。生物の進化の過程で生み出された様々な機能や特性を有するタンパク質を、目的に応じてデザイン・選抜して使いこなしていく技術開発により、これまでの概念を大きく超えた技術とソリューションの創出を推進するとしている。