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森永グループの本社ビル「森永プラザビル」信託受益権 三井不動産に譲渡
2019.04.15 12:40
森永乳業(東京都港区)は、同社連結子会社のエム・エム・プロパティ・ファンディング(東京都港区)が所有する「森永プラザビル」の信託受益を三井不動産(東京都中央区)へ譲渡する。
「森永プラザビル」はJR「田町」駅西口からペデストリアンデッキで直結する複合ビル。森永グループの本部として1973年に竣工し、現在も森永乳業などが本社を置いているほか賃貸も行っている。
建物は敷地面積6137㎡、土地面積4万7270㎡、地上24階地下3階。そのうち50・1%の信託受益権を三井不動産に譲渡し、残りは引き続きエム・エム・プロパティ・ファンディングが所有する。譲渡譲渡価格は非公表だが、譲渡益は70億円を予定している。 森永乳業では譲渡の理由について「ビルの資産価値最大化および地域との共生に向けて、従前から検討しておりましたが、さらに連携を図るため当該信託受益権を譲渡する」としている。
田町エリアでははじめ再開発が活発化しており、駅東口(芝浦口)では三井不動産がすすめる「ムスブ田町」などの整備がすすむ。西口でも三菱重工が主導する「第一田町ビル」などの建て替え計画をはじめ複数の開発構想が浮上しており、今回の譲渡は将来的な再開発へ向けた地ならしと見ることもできる。