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モノオクとイーソーコ資本業務提携を締結 「物流専用シェアオフィス」立ち上げも検討

2019.04.15 12:32

 物置きのシェアリングサービス「モノオク」を運営するモノオク(東京都渋谷区)は、物流不動産ビジネスのサービスを展開するイーソーコ(東京都港区)と資本業務提携を締結した。
 「モノオク」は、荷物を預けたい人と、空いたスペースを活用して荷物を預かりたい人をマッチングする個人間の物置きシェアリングサービス。個人の余剰スペースをシェアすることによって、誰でも手軽に使える「物置き」を提案しており、現在登録ユーザー数は8000人を突破している。
 一方イーソーコは倉庫業を核に、不動産の営業手法を取り入れた「物流不動産ビジネス」を創始し、高収益構造を構築する多角経営化が実現することから、産官学の各方面からの支持を得ている。物流、不動産、建築、金融、IT業界に横串を通し、物流業界が持つ慣習にとらわれることなくITなどの最新テクノロジーを用いて、徹底的な合理性と効率化を追求する。
 今回の提携は、大型の倉庫物件から個人の空き部屋や押入れまで、物流・倉庫のマーケットにおける大小様々なスペースを両社で総合的にサポートし、顧客の要望に合わせて適切な物件を適切な価格で提供できる体制を構築することが狙い。また将来、商品を保管する倉庫や梱包資材、作業場などを完備した国内初となる「物流専用シェアオフィス」を両社で立ち上げる構想もある。
 経済産業省の発表によると、2017年の国内BtoC(消費者向け電子商取引)市場規模は前年比9・1%増の16・5兆円と拡大しており、最近ではDtoCサービスも注目を集めている。このようなEC市場の活発化に伴って、物流・倉庫へのニーズも年々高まっている。
 現代のニーズに合った最適な体制を両社で構築するほか、仕入れ、商品の保管、梱包等を複数社が共同で行える「物流専用シェアオフィス」を立ち上げることで、EC事業を行うスタートアップやブランド育成を支援する。




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