週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

墨田区錦糸町に「エコサイクル」2基オープン 標準仕様より台数増やし計456台収容可能

2019.04.15 12:33

 技研製作所(高知県高知市)の機械式地下駐輪場「エコサイクル」2基(計456台収容)が東京都墨田区「錦糸町」駅南口に完成し、今月1日より区営の公共駐輪場「錦糸町駅南口機械式自転車駐車場」としてオープンした。
 「錦糸町」駅周辺は東京都の副都心と位置づけられ、商業・ものづくり・娯楽施設などが高度に集積している地域。また徒歩圏内にある東京スカイツリーの開業とともに、多くの観光客で賑わいを見せている。
 今回オープンした駐輪場は、墨田区が「錦糸町」駅周辺の放置自転車対策として新たに整備したもので、工事を受注・設計・施工したのは、グループ企業である技研施工(高知県高知市)。設置場所は、昼夜問わず人通りが多い繁華街にあり、周囲には飲食店、ホテル、マンションが隣接している上、敷地面積が約330㎡と狭隘な敷地。このような条件下でも、コンパクトな施工機械とシステム化された当社独自の「圧入工法」と、地中に圧入した許容構造部材をそのまま駐輪室の躯体壁とする合理的な「インプラント構造」によって、周辺環境への影響を最小限に抑えながら、短工期での施工を実現した。
 同案件の「エコサイクル」は従来からの利便性・安全性の高さ、高速な処理速度に加え、1基あたりの収容台数を標準仕様より24台増やし228台とした。また収容できる自転車の規格を拡大させたことで、より多くの種類の自転車が利用可能となった。地上部には景観に配慮した小さな入出庫ブースがあるのみで、限られた敷地内であっても憩いの場のゆとりも確保する。
 「エコサイクル」は、同社グループが推進している「開発・設計・施工・保守」を最適化したトータルパッケージ製品。歩行者の通行を阻害し、災害時や緊急時の交通の障害となる放置自転車を一掃するだけでなく、健康でクリーンな自転車利用を促進し、都市価値の向上に寄与する。近年の都市部再開発において狭隘な敷地を有効活用できる施設として採用件数は着実に増えており、東京都「渋谷」駅前の渋谷区道玄坂でも新たに設置が進んでいる。同社は、今後も都市機能の向上・快適な街づくりに貢献すべく積極的な提案活動を行い、国内外での普及拡大を図る。




週刊不動産経営編集部  YouTube