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伊藤忠商事が株主のADインベストメント・マネジメント 個人投資家向けの運用状況報告会を開催
2019.05.20 12:10
住宅系Jリートのアドバンス・レジデンスの資産運用会社であるADインベストメント・マネジメント(東京都千代田区)が運用状況報告会を開催。稼働・賃料共に順調に推移していること、更に今後の展開も発表された。
住宅系Jリート(不動産投資信託)で最大級の資産規模を持つ、アドバンス・レジデンス投資法人。同投資法人の資産運用会社であり、伊藤忠商事や伊藤忠都市開発が株主のADインベストメント・マネジメント(東京都千代田区)は13日、個人投資家向けの運用状況報告会を開催した。
報告会は、同社代表取締役社長の高坂健司氏が登壇。冒頭で格付機関による評価を発表し、日本格付研究所(東京都中央区)ではAA。格付投資情報センター(東京都千代田区、略称はR&I)では、A+からワンランク向上してAA-(マイナス)となったことを述べた。加えて高稼働の維持により、業績予想比は+73円。1口当たりの純利益(EPU)は5173円、1口当たりの分配金(DPU)は5422円と発表。
高坂氏は「稼働・賃料共に順調に推移しており、2019年1期での入れ替え・更新における賃料推移は、入れ替えにおける増減率が+3・05%。更新においては+0・70%。ポートフォリオ全体では+0・38%です。中には賃料が下落したものもあるが、その内の約180戸は地方物件。更に残りは築古で修繕ができていないもの」と説明した。
また同社は資産価値向上の取り組みとして、大規模修繕工事やバリューアップ工事も引き続き注力していく。大規模修繕工事では、東京都港区に立地する築14年の「レジディアタワー乃木坂」の外壁補修及び塗装工事、共用部の化粧直しなどを行った。更に中央区に立地する築16年の「レジディア新川2.」では、バリューアップ工事を実施。この様なバリューアップ工事を今期は14物件26室を行い、平均賃料上昇率は+22・2%であった。今後は中長期的な目線で、地方への投資対象を下げて首都圏への投資を増やしていくとのことだ。