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<入居満足度”プチ”向上策>弦本ビル/ジョブライブ 「プロハ」DIYの意図
2019.06.03 18:10
若者のニーズ取り込み常に変化
「神保町」駅から徒歩5分ほどの場所に立地する「弦本ビル」2階の「TOKYO PRODUCERS HOUSE」(プロハ)がDIYを実施した。
2015年に開設してから、これまでDIYを3回実施。第4段の今回はトイレを模様替えすることになった。この責任者となったのはジョブライブの有田早織氏だ。
もともとITや出版社に勤めていたが、今春に「プロハ」の運営会社であるジョブライブ(東京都千代田区)に転職。有田氏は2017年夏にジョブライブが実施する「無人島ツアー」に参加がきっかけとなり、以降「弦本ビル」のイベントにも定期的に参加してきた。
「これまでトイレは黒を基調とした空間でしたが、『明るい色にしてはどうか』という声がありました」と有田氏はキッカケを話す。
ただ「不安」もあった。有田氏は「これまでDIYの経験がなかった」。「大学時代にイベントなどで使用する音響トラックの装飾を行ったことはありますが、DIYはまったくの別物でした」。これまでにDIYに携わってきた人たちからアドバイスを受けながらの「手探り」だった。
果たして結果はどうだったか。
「壁紙と床材を変更し、水道付近の壁にタイルを貼りました。作業に4~5日ほどかかりましたが、コストは5万円以内におさまりました。利用者の方からは『明るくなった』という感想や『まるで自分の家にいるかのようだ』という声もありました。コワーキングスペースっぽさが薄くなったのかなと思いますが、トイレが落ち着けるスペースであることはプラスだと思っています」
開設から4年。初期に利用していたメンバーは起業などで独立した人も多く、現在は「20代中盤の若いメンバーが新しく入ってきている」という。
「4月のイベントでは現在のプロハメンバーと卒業していった人たちが一同に集まる機会も設けました。今後のDIYでも新しいメンバーの声を反映していきたいと思います」
常に生まれ変わり続ける「プロハ」。若者が多く集まるからこそ、適宜なDIYが必要といえる。