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いちごアニメーション 新作アニメ制作発表会を開催

2019.07.01 13:58

 物件の付加価値向上やエリアの賑わい創出、これらに伴うテナント支援。継続的に発展するビル経営に不可欠な要素だ。大手デベロッパー含め手段を練るなかで、「アニメ製作」という一手を打った企業がある。

 不動産価値向上の「心築」事業を展開する、いちご(東京都千代田区)は4月4日にグループ会社として、アニメ製作事業を行ういちごアニメーション(東京都千代田区)を設立した。その事業展開について注目されていたが、先月26日、同社の保有する「AKIBAカルチャーズZONE」地下1階の「AKIBAカルチャーズ劇場」で報道陣向けに新作アニメ製作記者発表を実施。このなかで新作アニメ「ぶらどらぶ」の製作が発表された。
 「AKIBAカルチャーズZONE」はJR「秋葉原」駅電気街口から徒歩4分の場所に立地する商業施設。いちごは昨年同ビルを取得。今年4月に発表した長期ビジョン「いちご2030」のなかで不動産を「人々の暮らしをより豊かなものにする『インフラ』である」としている。いちごアニメーションを通して秋葉原エリアの特性を生かし、アニメーションの製作を通して「AKIBAカルチャーズZONE」を日本のアニメ文化を代表する世界的なランドマークへと発展させるという目標を持つ。
 いちごアニメーション代表取締役社長の中西穣氏は「いちごグループとしてアニメ製作業界に参入するのは挑戦です。今回、総監督の押井守氏や監督の西村純二氏の力、制作現場スタッフの方々の力を借り、教わり、助けていただきながらアニメーションを製作し、『AKIBAカルチャーズZONE』の価値向上やテナント様との相乗効果、またエリアの賑わい向上に寄与していきたい」と意欲を示す。
 今回のアニメで総監督を務める押井守氏は代表作に「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」や「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」などがある。一方監督の西村純二氏は「プロゴルファー猿」や「らんま1/2熱闘編」などが代表作だ。今回の「ぶらどらぶ」は「吸血鬼と女子高生が繰り広げるどたばたコメディ」だという。押井氏は「女の子や、30年前に『うる星やつら』を観ていた40~50代の男性が観てくれるのではないか」と話した。また公式アンバサダーとして人気声優などがメンバーとなっている「BlooDye(ブラッディー)」とのタイアップが決定したことも発表。
 いちごアニメーションの中長期的な戦略について中西氏は「今回の作品で終わるつもりはないですが、まずは『ぶらどらぶ』をしっかりと完成させ、世に出す事が重要」と話す。不動産業界内でも非常に珍しいアニメとのコラボレーション。どのようなシナジーを生みだしていくかに注目したい。




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