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新産業拠点「三井不動産インダストリアルパーク羽田」竣工

2019.07.08 18:19

物流をメーンにオフィス・研修施設など多彩な用途 羽田空港すぐの好立地
 三井不動産(東京都中央区)が東京都大田区羽田旭町で開発していた「三井不動産インダストリアルパーク羽田(MFIP羽田)」が、6月28日に竣工を迎えた。
 「MFIP羽田」は物流機能を含む複合用途施設として計画。物流用途のみならずオフィスや研修施設、産業支援施設などとしても使用できる複合型産業拠点という位置付けで、すでに大田区が運営する産業支援施設も入居を予定している。三井不動産が手掛ける物流関連施設として20棟目の稼働施設、開発中を含めると33棟目の施設となる。
 開発はANAホールディングス(東京都港区)と連携したまちづくりプロジェクト「HANEDAインダストリアルパーク」の一環で、今年3月にはANAのトレーニングセンターが先行オープンしている。
 建物は敷地面積3万6213㎡、延床面積8万1030㎡の5階建てで、72時間対応の非常用発電機や免震装置などBCP機能も充実。敷地内には災害時にかまどとして使用できるベンチやマンホールトイレも配備した。
 用地は首都高速1号羽田線「羽田」ICから600mに位置し、都内の主要エリアへ首都高経由でアクセスできる。羽田空港や東京港からも至近で、物流施設として優れた立地となっている。さらに京浜急行空港線「穴守稲荷」駅から徒歩7分と、人材確保にも有利だ。
 また環境に配慮した開発を目指し、敷地内に植栽を配置した歩行者空間も整備した。さらに開発にともない、隣接する「あさひ海老取川公園」を拡張。地域の人が憩いの場として利用できるスペースとした。
 建物内のワーカーの快適性にも配慮し、最上階には羽田空港を一望できるラウンジを設置。24時間営業の無人売店も設けている。
 三井不動産は2012年に物流施設事業部(現ロジスティクス本部)を設立し、「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)」のブランド名で物流施設開発を行ってきた。今後も積極的に新規展開をはかり、既存の枠にとらわれない価値づくりに挑戦していくとしている。




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