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東京ステーションホテルがAIコンシェルジュを導入
2019.07.22 11:52
インバウンド向けAIソリューションを手掛けるビースポーク(東京都渋谷区)は7月下旬から、訪日外国人向けAIチャットコンシェルジュ「Bebot(ビーボット)」のサービスを「東京ステーションホテル」(東京都千代田区)英語Webサイトにて開始する予定であると発表した。スマートフォンを通じて、宿泊予約の検討段階から滞在中に至るまで顧客の質問に24時間対応し、宿泊前から快適な旅をサポートする。
「Bebot」は2016年に世界で初めてAIによる訪日外国人向けコンシェルジュ業務を可能にしたスマートフォン用チャットボットサービス。「ガイドブックを超える体験」をコンセプトに開発された。客室・施設内に関する細かな問合せ、周辺の観光スポット、飲食店予約など外国人の質問やリクエストに対してホテルのスタッフに代わり英語及び中国語(繁体字・簡体字)で24時間365日リアルタイムに対応することが可能。コンシェルジュ業務の一部をAIで自動化することにより、ホテル業務の生産性を向上させつつ宿泊客の満足度を向上させる。アプリなどのダウンロードは一切不要で、スマートフォンのブラウザ画面を通じて利用することが可能。すでに国内の国際空港や駅、ホテルや観光協会などで採用されている。
東京ステーションホテルは1915年、東京駅湖運に開業した。「Bebot」の導入経緯について同ホテル総支配人の藤崎斉氏は「当ホテルの大きな強みの一つはコンシェルジュサービスです。お客様の声に耳を傾け、それぞれに合った体験をいかに提供できるかが鍵。SNSの口コミには『コンシェルジュサービスが良かった』という評価を多く頂いています。人的労働負荷の軽減が主目的というよりは、このホテルでしかできないサービスを提供するために人間とチャットボットで役割分担し、うまく連携していきたいですね」と語る。リピート率向上はどのホテルでも最重要テーマ。口コミ以外に顧客が何を知りたがっているのかをチャットボットを通じてタイムリーに収集し、サービス向上に生かしたい考えだ。