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「オークラプレステージタワー」竣工
2019.08.05 13:50
ホテルオークラがオフィス・ホテルの複合ビルに
オフィス入居内定率9割 専用ラウンジ等も充実
日鉄興和不動産(東京都港区)と大成建設(東京都新宿区)は、特別目的会社(SPC)を通じて推進してきた「オークラプレステージタワー」が7月31日に竣工し、同日付でSPCがオフィス部分を取得したと発表した。
事業は「ホテルオークラ東京」本館の建替えで、「オークラ」を冠するにふさわしい新たなホテルと、ハイスペックオフィスを有するビルが竣工した。地上41階建てのオークラプレステージタワーの8~25階に、基準階貸室面積約690坪のオフィスを整備する。オフィスは最新のスペックを備えるとともに、テナント専用ラウンジを設け、オフィスワーカーに快適なビジネスライフを過ごすための施設・サービスを提供する。赤坂・虎ノ門エリアを熟知し、事業を推進してきた日鉄興和不動産、大規模開発事業に数多くの実績のある大成建設がオフィス業務全般を担当しており、オフィステナントの契約も順調に進捗し、現時点の内定率は約9割という。
同タワーにおけるオフィス基準階は、天井高2850mm、面積約2300㎡の整形フロアとし、レイアウトの自由度が高く多様なニーズに応えられる最先端のスペックを整えている。3~4階のオフィスエントランスロビーでは、ホテルオークラが育んできた伝統的なデザインを踏襲し、オークラらしさを感じさせるオフィス空間とした。
テナントサービスも充実させ、8階にはテナント専用のラウンジエリア「Aoi Lounge」を設け、社内および顧客とのコミュニケーション、ランチタイムなどに自由に利用できる。ラウンジ内にはカフェスペースやリラクゼーション施設も設け、ワーカーの多様な働き方をサポートするとともに、リフレッシュできる環境も整備する。
緑地空間の整備にも力を入れており、東京都が制定した「公園まちづくり制度」を適用する第一号案件として、敷地の東側には港区の「江戸見坂公園」が新設され、敷地の約半分にあたるおよそ1・3haを公園と緑地等で整備し広く一般に開放する。