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空き家・空き地を活かした創業支援型まちづくりスタート
2019.08.13 18:19
タウンキッチン(東京都小金井市)と、JR中央ラインモール(東京都小金井市)および多摩信用金庫(東京都立川市)は、8月1日から最長3カ年にわたって、多摩地域を中心に空き家・空き地を活かした郊外まちづくりに関する創業支援をスタートさせた。
この取り組みは、東京都「インキュベーションHUB推進プロジェクト事業」の採択を受けて推進するもので、多摩地域において創業支援などを行うタウンキッチンが代表事業者を担い、JR中央線の沿線価値向上を目指すJR中央ラインモール、地域密着型の金融機関である多摩信用金庫が連携事業者となり3社で連携体を組成。3社それぞれのネットワークを融合させながら、単一企業では難しい創業支援を可能とするものだ。
多摩地区は新しい働き方と暮らし方を実現するフィールドとして注目されている一方で、人口減少や高齢化により空き家・空き地が増加。にぎわいが失われるなど課題も生まれている。この状況をふまえ、起業家がまちづくりの担い手となって空き家問題などの課題解決を図るよう、支援していく。
具体的には、JR中央線「東小金井」駅の高架下に小金井市が設置し、タウンキッチンが指定管理者を務める「東小金井事業創造センター KO-TO(コート)」内にシェアオフィスと創業相談窓口等を設置。タウンキッチンとJR中央ラインモールの協働により設置された店舗併設のシェアオフィス「PO-TO(ポート)」、食とものづくりのシェア施設「MA-TO(マート)」とともに活用する。介護や教育といった地域の課題に特化したイベントやスクールを開催し、創業予定者の発掘・育成に力を入れる。また、商品の展示・販売や、新しいサービスの説明会場として空き家・空き地を活用。不動産オーナー向けの利活用相談窓口設置などが計画されている。その後もミドルステージ以降の成長促進や支援人材のネットワーク形成に力を入れていく。