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ヒューリック 「トラストガーデン荻窪」完成
2019.08.26 14:50
銀行所有地を30年間賃借 社宅を老人ホームに建て替え
ヒューリック(東京都中央区)が東京都杉並区で進めていた老人ホームの開発事業が完了し、「トラストガーデン荻窪」として完成した。
今回の事業は銀行社宅跡地を有効活用するCRE事業として推進されたもので、ヒューリックが土地を30年間借地。地域ニーズに対応した資産価値の最大化を図った。
用地はJR、東京メトロ丸ノ内線「荻窪」駅から徒歩14分の閑静な住宅地。ヒューリックが地上3階地下1階、全51室(55床)の老人ホームを建設し、高齢者施設運営事業を展開するトラストガーデン(東京都渋谷区)に一括賃貸する。
建物のコンセプトはは「荻窪別墅(べっしょ)-Villas-」。荻窪がかつて鎌倉と並び称された別荘地だったことから、その
面影が感じられるような格調ある佇まいを目指した。
2層吹き抜けのエントランスラウンジには、庭園を見渡せる大きな窓を設置し、明るく解放感のある空間に。庭園は「そぞろ歩きの庭」をイメージし、武蔵野の自然に囲まれた邸宅を感じられるよう、四季折々に咲く花々や緑豊かな木々を配している。また、沿道やパーゴラを設けることで、入居者が散策を楽しめる工夫も盛り込んだ。庭園を囲む建物配置で、居室からも緑を感じられる環境となっている。
環境にも配慮し、樹高5~6mの既存樹木を10本保存。屋上の太陽光パネルによる共用部照明への電力供給を行い、照明機器は全てLED照明を採用した。安全面への配慮として、建築基準法で定められた基準の1・25倍相当の耐震性能を確保し、非常用電源装置およびゲリラ豪雨等に対応した雨水貯留槽等を設置している。さらに緑を配置した歩道状空地・広場状空地を整備することで、地域の環境にも寄与している。