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不動産テックプラットフォーム「SpaceCore」提供開始

2019.08.26 14:38

営業から入居者管理、情報発信まで一元化
 アクセルラボ(東京都渋谷区)は8月19日、不動産テックプラットフォーム「SpaceCore(スペース・コア)」の提供を開始した。
 同社は2017年7月の設立当初より、親会社である不動産デベロッパー・インヴァランス(東京都渋谷区)の不動産総合アプリとして、不動産会社と入居者双方が使用できる「alyssa.(アリッサ)」を開発。2018年6月からは「アリッサ」をOEMとして提供し、不動産業者の不動産テック導入を支援を推進してきた。これに加え2018年には、スマートホームAI「CASPAR」と、店舗・中小規模オフィス管理プラットフォーム「Alarm.com」も提供するなどスマートホーム事業にも注力する。
 「スペース・コア」は、これまで同社が培った不動産管理の業務支援事業と、スマートホーム事業両方のノウハウを幅広く提供すべく新たに開発したもの。6月よりβ版として展開していたが、8月19日よりすべての機能を公開し、正式版として提供を開始した。不動産の管理業務をサポートする「ReTech機能」と、スマートホームを実現する「IoT機能」、物件入居者がさまざまな情報を得られる「マーケティング機能」の3つの機能を備え、これら機能を一元化し、クラウドサービスならびにアプリとしてプラットフォーム化し提供するBtoBtoCのサービスだ。さらに「マーケティング機能」において、不動産会社・不動産管理会社に新たな収益をもたらす仕組みも盛り込んでいる。
 まずReTech機能では、物件の契約・更新・解約等をウェブやアプリで行うことができる。入居者に対して居住物件に関するニュース等も配信可能。さまざまな管理業務機能を設け、不動産会社や管理会社の業務をサポートする。
   IoT機能では、入居者が家電等を遠隔操作できるIoT機器を提供。基本的機能のセットプランに加え、シニアの見守りに活用できる「シニア見守りプラン」、自宅にいるペットを見られる「ペット見守りプラン」、スマートロックを加えた「スマートロックプラン」を設ける。
 マーケティング機能では、不動産会社や管理会社側から入居者に情報発信が可能。入居者は自分の住む地域の情報を受け取ることができる。またアプリに対して企業がさまざまな情報を提供することが可能なため、ネットスーパーや家事代行、ストレージサービス等、家や生活に関わるサービスを運営する企業が、アプリのユーザー(入居者)に向けて情報発信できる。提供した情報により、ユーザーが問い合わせや申し込み、購入等のアクションを起こした場合、一部の収益を不動産会社や管理会社へ還元する仕組みも併せ持つ。こうした複合的な機能とサービスで、入居者獲得の際の差別化を強化し、新たな収益モデルの確立をサポートする。




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