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三菱地所と富士通が街のデータ活用を実証 「丸の内データコンソーシアム」設立
2019.09.16 11:52
三菱地所(東京都千代田区)と富士通(東京都港区)は、「丸の内データコンソーシアム」を9月12日に設立した。東京・丸の内エリアにおいて、街や社会における新たな価値や事業の創造をデータ活用を通じて目指していくもので、活動期間は来年3月31日までを予定。東京大学のほか企業8社の協力のもと、データを保有する企業や街作りに取り組む組織などを対象に、コンソーシアムの参加団体も募集している。
今回のコンソーシアムの活動は2018年5月に丸の内エリアで行われたデータ活用の実証実験を受けて行われるもので、やはり実証という意味合いが強い。今回は8つの実証プロジェクトが予定されており、いずれも丸の内で行われる業務や活動する人々の行動データなどをもとにしている。
丸の内に係わる人々の消費、移動、実業に係わるデータから意志決定プロセスを見える化し、AI技術を用いて抽出する「有機的データ達成プロセス研究」、三菱地所が運営するSNSアカウントやウェブコンテンツなどのビッグデータを解析し、丸の内でのイベントや商業施設の活性化につなげる「イベント及び商業施設活性化のためのSNSビッグデータ解析」、AIを用いて廃棄物回収の最適なルートとタイミングを導き出す「廃棄物収集ルート最適化分析」などを予定している。ほかに「副業マッチングサービス」や「スケジュールマッチングサービス」、「新たな旅のスタイルや余暇の過ごし方のサービス創出検討」など丸の内を訪れる人の状況や嗜好に合わせたサービスの実証実験も行う。