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積水ハウスなど8社 賃貸契約効率化の企業間情報連携基盤商用化に向け共創を加速
2019.09.30 17:38
積水ハウス(大阪市北区)とKDDI(東京都千代田区)、日立製作所(東京都千代田区)の3社が4月から協同で推進しているブロックチェーン技術を活用した企業間情報連携による賃貸契約の利便性向上に向けた実証実験に、新たな参画企業が加わる。商用化に向けた共創をさらに加速する。
新たに加わるのは、損害保険ジャパン日本興亜(東京都新宿区)、東京海上ホールディングス(東京都千代田区)、三井住友海上火災保険(東京都千代田区)、大阪ガス(大阪市中央区)、東邦ガス(名古屋市千種区)の5社。賃貸契約後の火災・地震保険の申し込みや変更、エネルギーのインフラサービスの手続き簡素化に向けた検討を行う。
本人確認情報を火災・地震保険やエネルギーのインフラ関連手続きと連携させることで、商品やサービス提供企業ごとに行っていた新規申し込みや利用開始・休止・解約・住所変更などの各種手続きを簡略化するなど、企業間情報連携基盤における賃貸契約簡素化に向けた簡素化を開始する。
具体的には、内覧時にヒアリングした本人情報を、本人同意のもと賃貸契約時に使用。契約後は電気やガス、保険会社などと本人情報と共有することで、ガスや電気の開通手続き、保険の変更や加入など一連の手続きを簡便にする狙い。また管理会社が立うことなく内覧できるよう、内覧許諾とスマートロック発行の検証も行う。
不動産賃貸における企業間情報基盤の2020年の商用化を目指し、8社は今後もさらなる共創を進めていくとしている。さらに金融分野や自治体分野など幅広く参加企業・団体を募り、顧客と企業の双方に有益なエコシステムの実現とオープンイノベーションの加速を目的とする企業コンソーシアムの2020年設立を目指す。