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大林組 「免震フェンダー」の技術証明を取得
2019.10.15 14:37
大林組(東京都港区)は、日本建築センター(東京都千代田区)から「免震フェンダー」の建設技術審査証明を取得した。
免震建物は、地震時に大きく水平に動くよう免震層にクリアランスを設けるが、想定以上の地震が発生した場合にはクリアランスよりも大きく動くため、擁壁に衝突してしまうことが懸念される。
「免震フェンダー」は、その危険性を回避するために建物と擁壁(またはストッパー)との間に設置する緩衝装置。同社が2017年に開発した高減衰ゴム製ブロックの免震フェンダーは、2019年6月までに同社が設計した6物件で計170個が採用されているが、今回の審査でその力学特性が適切であることが確認され、製造時の検査方法や維持管理方法についても適切であると判断された。
高減衰ゴム製ブロックはブロック1個当たりの吸収エネルギー量が多く、少ない個数で衝撃力を緩和することが可能。「免震フェンダー」は、その高減衰ゴム製ブロックと取り付け用の鉄板によって構成されたシンプルな装置のため、持ち運びや取り付け、取り外しが容易で、低コストで設置できる。
同社は、「免震フェンダー」の安全性と有効性をさらにアピールしながら、設置のしやすさや低コストであることも併せて訴求。免振建物のさらなる安全性強化を目指す。