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東急不動産/鹿島建設 竹芝地区開発の名称が決定「東京ポートシティ竹芝」に

2019.11.11 12:26

 東急不動産(東京都港区)と鹿島建設(東京都港区)が共同開発中の「(仮称)竹芝地区開発計画」の街区名称が、「東京ポートシティ竹芝」に決定した。湾岸エリア再構成の嚆矢となる、総延床面積20万㎡のビッグプロジェクトだ。

 「東京ポートシティ竹芝(TOKYO PORTCITY TAKESHIBA)」は、東京都の「都市再生ステップアップ・プロジェクト」の一つとして推進されている。国家戦略特別区域計画の特定事業における整備方針に基づき、オフィスタワーとレジデンスタワーから構成される総延床面積約20万㎡の複合再開発を進め、新たな国際ビジネス拠点を創出する。
 「東京ポートシティ竹芝」では街全体で最先端のテクノロジーを活用するスマートシティの実現を目指す。例えば、オフィスタワーでは官民合築により、2~5階に「東京都立産業貿易センター浜松町館」が入居。メインとなるオフィスフロア以外にも、店舗や展示室・ホールなどの多様な施設が計画されている。入居予定のソフトバンク(東京都港区)とともにスマートビルを構築。あらゆるデータを活用すると共に、水と緑を感じながら働く新しいに向けた実証実験も行われる。
 国際ビジネス拠点の核としても期待される。オフィスタワーは地上40階地下2階、延床面積18万㎡。オフィスフロアは9階から39階に位置し、眺望に恵まれたワークスペースを提供。旧芝離宮恩賜庭園の緑を感じながら気分転換ができるリフレッシュコーナーや、交流を促すパントリーも設けられている。8階のクリエイションフロアには、東急不動産が都内で展開する会員制シェアオフィス「Business―Airport Takeshiba(ビジネスエアポート竹芝)」が開業。サービスオフィスにパーティションタイプも用意し、新たなビジネスチャンス誕生を支援する。同じく同フロア内のデジタル×コンテンツ産業の研究開発・交流スペースには、一般社団法人CiP協議会が入居。研究開発・人材育成・起業支援・ビジネスマッチングなどを行い、コンテンツ産業を中心とした国際ビジネス拠点形成を加速させる。
 空港や新幹線とのアクセスに恵まれた竹芝に誕生する「東京ポートシティ竹芝」。エリアはこれまで以上に国際ビジネスの拠点として期待されている。  また東京都の「MaaSの社会実装モデル構築に向けた実証実験」の実施事業者に採択されている。「MaaS(Mobility as a Service)」とは、一人ひとりの移動を最適化するためにICTを活用し、マイカー以外の様々な交通手段を使って利便性を高める取り組み。竹芝エリアにおいて、鉄道や船舶など複数の公共交通機関を連携させた実証実験(12月下旬~2020年1月上旬に実施予定)を行い、その後も同エリアの交通利便性を高めていく。




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