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サッポロ不動産開発 中古ビルのバリューアッド事業を開始
2020.06.01 16:14
サッポロ不動産開発(東京都渋谷区)が、中古物件のバリューアッド事業に取り組むと発表した。
バリューアッドとは価値の最大化を指す言葉。不動産においては、リノベーションやコンバージョンなどによって既存物件の収入アップを図る施策を指すことが多い。
第一弾は、同社が重点戦略エリアの一つとして位置付け「まちづくり」を推進する渋谷区恵比寿エリア。「恵比寿ガーデンプレイス」至近に取得した築27年、地上5階地下1階建てのビルだ。リアルゲイト(東京都渋谷区)と協働してコンバージョン、リノベーションを行い、同ビルは8月にデザイン性と自由度を兼ね備えたオフィスやショップが集う「Sreed EBISU 2」へと生まれ変わる。
リアルゲイトとの協働は、2019年11月に「恵比寿ガーデンプレイス」内にオープンしたオフィス、カフェ、イベントスペース、ポップアップストア、仮眠室などからなる複合施設「PORTAL POINT -Ebisu-(ポータルポイント恵比寿)」に続く第二弾となる。
同社は今後もリアルゲイトと協働し、スタートアップ企業やクリエイターが大きく成長していく場の提供を通じ、形にとらわれない新しいワークスタイルの創造や、エリアにおけるコミュニティのさらなる活性化を目指すとしている。
サッポロ不動産開発では、経営理念でもある「『まちづくり』を通じた『豊かな時間』と『豊かな空間』を創り、育む」ことを目指し、またその理念を通じて持続可能な地域社会の創造に貢献するため、既存事業領域である不動産賃貸事業に加え、中古物件のバリューアッド事業に取り組むと発表した。
恵比寿はサッポログループが1889年にビール醸造所を建設し、約100年に亘り「恵比壽ビール(現ヱビスビール)」を製造してきた縁の深い場所。1994年には工場移転に伴う再開発により「恵比寿ガーデンプレイス」を開業し、施設内にはサッポログループが本社を構えるなど、グループの重要な拠点となっている。