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LIXILが「IoT宅配ボックス」を実証 再配達は41.7%から14.9%に
2020.06.30 12:24
LIXIL(東京都千代田区)は、東京都江東区と江戸川区において進めていた「IoT宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」についてモニター調査を実施した。
2019年11月1日~2020年2月29日の調査をまとめた最終結果では、「IoT宅配ボックス」の設置により再配達率が41・7%から14・9%に減少したと発表。これは約178時間の宅配事業者の労働時間削減と、約379kgのCO2削減(杉の木約27本分のCO2吸収量)に相当するという。
同プロジェクトでは、外出先からでも配達確認や応答ができる「IoT宅配ボックス」を前述2区の戸建住宅を対象とした約100世帯に無償で設置。再配達の削減によるCO2の削減効果やユーザーのストレスの変化などを検証した。これらの検証に加えて、宅配事業者やクリーニング店と協働し、QRコードでパスワードを取得することでユーザーの応対がなくても複数の荷物を投函できるサービスや、クリーニングの集配サービスなど、IoTを活用することで可能となる新たな社会サービスの実現性についても検証した。
モニターへのアンケート調査によると、ほぼすべてのユーザーに受け取りに関する「ストレスの改善」がみられ、約8割のユーザーがIoT機能について便利さを感じた。
QRコードを使った複数の荷物の受け取りについては、「自分で解錠する手間が省ける」など6割のユーザーが魅力を感じている。クリーニング集配サービスについても、「店舗に行く時間を減らせる」など利用者全員が便利さを感じていた。