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東京建物、物流不動産に参入 第1弾「T-LOGI久喜」竣工 事業拡大へ向けさらに4施設を開発中
2020.07.06 16:23
東京建物(東京都中央区)は、物流施設開発事業の第一弾となる「T-LOGI(ティーロジ)久喜」が6月30日に竣工した。
同物件の入居テナントとして、ヤマイチ(埼玉県熊谷市)および佐川グローバルロジスティクス(東京都品川区)が決定しており、それぞれの新規物流拠点として運営が開始された。PM業務につては東京流通センター(東京都大田区)に委託する。
同物件は地上4階建て、延床面積約7万700㎡のマルチテナント型物流施設。埼玉県久喜市の「久喜菖蒲工業団地」内に位置し、東北自動車道「久喜」ICから約2km、首都圏中央自動車道「白岡菖蒲」ICからは約3・4kmと高速道路にアクセスしやすい位置にある。埼玉県下はもちろん、首都圏広域から東北エリアもカバーすることが可能だ。
近隣には住宅地が広がり、施設の雇用確保の面からも優位性が高い。また、同物件内部には従業員の憩いの場となるラウンジも整備し、働く環境づくりにも力を入れている。
東京建物は今回のオープンに続き、2022年春には第2弾となる「(仮称)T-LOGI横浜青葉」の竣工を予定。さらに、2022年以降も「(仮称)T-LOGI習志野」、「(仮称)T-LOGI綾瀬」、「(仮称)T-LOGI武蔵引田」の各プロジェクトを推進していく予定だ。
昨今の物流分野においては、労働力不足や荷主・消費者ニーズの高度化・多様化による多頻度小口輸送が進展。また、在宅勤務の普及や感染拡大防止による宅配便増加など、EC分野の急拡大を背景に物流効率化の重要性が一段と増している。
こうしたニーズに対応するため、東京建物は強みとする用地情報取得ネットワークも最大限に活用し、関東圏のみならず国内主要物流集積地を中心に物流施設の開発を加速させる計画だ。立地やテナントニーズに応じて複数の顧客が利用するマルチテナント型や、テナントの要望に合わせて施設を提供するBTS型の物流施設を企画し、物流施設開発事業の拡大を目指す構えだ。