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住友不動産 「新宿住友ビル」大規模改修完了 オープンスペース活用でエリア活性目指す
2020.07.13 17:30
三角広場でイベント順次開催へ調整
高層ビルが立ち並ぶ東京・西新宿エリアで「三角ビル」の愛称で親しまれている「新宿住友ビル」で、国家戦略特区の枠組みを活用し、特定街区の都市計画を変更することで前例のない超高層ビルの大規模改修が約3年間の工事期間を経て完成した。
建物低層部の形状を大胆に変更。ビルの足元に広がる建物周囲の公開空地全体にガラス大屋根をかけ、全天候型の屋内空間とした。広さ約6700㎡のフラットな平土間とし、最大収容約2000人という大規模かつ多種多様なイベントが実施可能。また、帰宅困難者受け入れ施設として、災害時には約2850人の収容が可能。
一般開放前の完成内覧会において、住友不動産(東京都新宿区)ビル事業本部企画管理部商品企画課チーフエンジニアの山田武仁氏は、「世界で一番このビルを愛している山田です。イノベーションでここまでできる。新築ビルにも負けていないビルが出来上がったと思います。なぜできたのか、2つのキーワードがあります。1つ目は『基本構想へのこだわり』。構想20年、理想形にこだわり続け、着工して3年。理想像を求め中途半端な形では着工させなかったといえます。理想とは青空空地。挑戦でした。たどり着いた理想が全天候型です。2つ目は『リスペクト』。長く使われることを前提にあらかじめ丁寧に作りこまれたビルにリスペクトを覚えます。竣工はデベロッパーにとって始まりです。今日は第2の竣工です」と挨拶した。床のタイルを含め、三角オリジナルは100アイテムを超えるという。
コロナ禍の影響により、三角広場で予定していたイベントは中止が相次いでいるが、段階的に主催者と話し合い開催を検討するという。
「今後の西新宿の課題は、オープンスペースの有効活用。道路を含めた公開空地の活用が官民一体となり、ほかのビルでも進めていければ地域の活性化にもなる」(ビル事業本部新宿事業所長・宮川享之氏)