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森ビル運営「森美術館」営業再開 「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」開幕

2020.08.03 15:43

 森ビル(東京都港区)が運営する森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)は5カ月間休館していたが、7月31日に営業を再開。同日から来年1月3日まで、「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」を開催する。

 本展では日本という枠を越えて広く国際的に活躍し、今日、多様な地域や世代から高い評価を得るアーティスト6名を選び、その活動の軌跡を初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介。各アーティストが国際的に認められるようになった時期に制作した作品と、最近作または新作を各々の展示空間に並置して展示。国境や文化を越えた普遍的な課題の追求、伝統や美学、テクノロジーやサブカルチャーなど、日本固有の社会的、文化的、経済的背景を踏まえて探る。また、1950年代から今日まで、海外で開催された主要な日本現代美術展に関する資料も展示し、それぞれの時代の評価軸や系譜を検証する。全6作家へのインタビューを中心に構成した音声ガイドは、来場者が自身のスマートフォンを利用して聴くことができるウェブアプリが用意されている。ほか新型コロナウイルス感染症対策として、入館や事前予約による自治に指定制とし、入場者数を制限。整理券の配布を行う場合も有る。
 開幕に先駆け、同美術館館長・片岡真実氏は「再開にあたっては、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、来館者およびスタッフの健康と安全を優先してまいります。美術館の活動としては、休館中にローンチしました『MAM デジタル』をさらに充実させて継続し、リアルな世界での芸術体験と連動しながら、バーチャル空間を通してより多くの人々と繋がり続ける方法を模索していきたいと考えています。なかでも、ラーニングプログラムについては、来館者を集めての実施が当面困難であることを前提に、そのほとんどをオンラインに切り替えています。オンラインでありながら、いかにアーティストやキュレーターの声をライブリーに届けることができるか、今後模索して参ります。コロナ禍によってオリンピック・パラリンピックも延期され、世界の状況は大きく変わりましたが、そのなかではアートの存在意義、美術館の存在意義も問われています。先の見通しが立たない、この新しい日常のなかでは、『STARS展』の出展アーティストそれぞれが築き上げてきた独自の世界観、ひいては生き様そのものに、多くの示唆を見出せるのではないかと考えています。展示を終えて思うのは、『スターは一日にしてならず』。キャリアの初期から今日まで、何十年にもわたって、それぞれのアーティストが積み重ねてきた経験、葛藤、挑戦、偶然の出会いなどを紐解いていくことが、作品それぞれのより深い理解に繋がるものと考えています。おそらく、またとないアーティストの組み合わせによる、この力強い展覧会が、アートや美術館の存在意義への問いに対して、ひとつの光を指してくれることを期待しています」とコメントしている。




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