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超高層複合ビルと三寺社からなる複合再開発「西麻布三丁目北東地区第一種市街地再開発事業」スタート
2020.09.14 11:58
9月10日、「西麻布三丁目北東地区第一種市街地再開発事業」が東京都より市街地再開発組合の設立認可を受け、本格始動した。これまで事業協力者として協力してきた野村不動産(東京都新宿区)とケン・コーポレーション(東京都港区)が、正式に参加組合員として再開発事業に参画する。
同事業は東京都港区西麻布三丁目において、西麻布三丁目北東地区市街地再開発準備組合が進めてきたもの。2004年5月にまちづくり協議会が発足、2013年3月に市街地再開発準備組合を設立、2019年4月の都市計画決定を経て、再開発組合設立に向けた準備を行ってきた。
開発地は、東京メトロ日比谷線および都営大江戸線「六本木」駅から西へ約300m、「六本木ヒルズ」に隣接する約1・6haの区域。現状は緊急輸送道路に指定されている補助10号線(テレビ朝日通り)が未整備で、沿道建物の耐震化、緑や公園等のオープンスペースの不足といった課題を抱えていた。今後、再開発事業を通じて防災性の向上、緑豊かな憩いの空間の確保、質の高い住環境の整備などに寄与することで、魅力ある街づくりを推進していく。
本事業では、周辺市街地と調和した緑豊かで魅力ある複合市街地の形成を目指し、敷地面積3800㎡、延床面積9万6000㎡の超高層棟を建築。約500戸の居住機能、商業機能、オフィス機能などを導入。都市計画道路である補助10号線(テレビ朝日通り)の拡幅や、「六本木ヒルズ」を含む周辺地区との回遊性を高める歩行者デッキや地域の拠点となるオープンスペース(広場)を整備することにより、まちの安全性・防災性を高めるとともに地域の賑わいを創出していく。併せて、地区内の3つの寺社を再整備。まちの歴史を継承する。
また超高層棟には、国際色豊かな西麻布、六本木エリアに相応しい国際水準の宿泊機能を備えるべく、外資系ラグジュアリーホテルブランドの誘致を目指す。
当再開発事業の工事着工は2022年度、竣工は2026年度を予定している。