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三菱重工サーマルシステムズ 自社空調製品の3次元CADデータを配布

2020.09.28 13:26

 三菱重工サーマルシステムズ(東京都千代田区)は、建築業界で普及が進むBIM(ビルディング インフォメーション モデリング)に対応して、自社製品の3D-CADデータを今月29日から順次公開する。
 3D-CADデータは、情報処理サービスやCAD開発・販売を手掛けるダイテック(東京都中央区)の設備CADソフト「CADWe‘ll Tfas」を用いて制作された。ダイテックおよび三菱重工サーマルシステムズのホームページ上で、ビル用マルチエアコンの一部41機種が先行して公開される予定。
 BIMとは、材料・部材の仕様や数量、建屋の構造や設備、販売元などといった建物に関するさまざまな情報をデータにして見える化し、建設から管理までライフサイクル全体のデータを一括で管理する設計手法。従来は、建物の壁や室内の設備などといった図面が別々に作成され、各工程のデータがそれぞれ異なる様式で保管されていた。BIMを活用し、新たに3D-CADで構築した製品データを一括管理することで、建物を立体的に見える化し理解度向上につながることはもちろん、設備の形状や寸法、コストなどのあらゆる情報をどの工程においても同一のデータとして管理できるようになり、業務効率化につながる。
 加えて、例えば設計に関するプレゼンテーションでは、導入を検討している空調設備・機器の3D-CADデータを組み込み、提案の具体性を高めることができる。一方、施工の段階では壁内部の配管や配線を視覚的に示すことができ、これらのデータをメンテナンス作業の裏付けとすることが可能になる。さらには、空調設備・機器の3D-CADを設計図や配管・配線図に反映させることにより、寸法などのデータ入力が不要となる。




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