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大和ハウス工業 印西市に国内最大級のデータセンター団地 物流施設開発の次の柱に
2020.10.12 14:40
大和ハウス工業(大阪市北区)が、データセンターを集積した国内最大級の「データセンター団地」の開発に乗り出す。
同社は千葉県印西市の「千葉ニュータウン」において、データセンター団地「(仮称)千葉ニュータウンデータセンターパークプロジェクト」の開発を計画中。その1棟目となるデータセンター「Air Trunk TOK1-B(エアトランクトウキョウ ワン-ビー)」を15日に着工する。
今回開発するデータセンター団地は、同社が手掛ける工業団地「D-Project Industry 千葉ニュータウン」内にデータセンターを最大15棟開発するもの。完成すれば総敷地面積23万5000㎡、総延床面積33万㎡(東京ドーム7個分)となり、日本最大(同社調べ)のデータセンター団地となる。
団地内には最大1000MWの戦力供給が可能な超高圧変電所を誘致。電力供給のスピード向上やエリア内の電力供給量の増加にも対応するとしている。また最大電気容量は600MWで、インターネット用のサーバーなどのIT機器に供給可能。データセンター開発を物流施設開発の次の柱にすべく同社が力を入れており、全体の完成は2030年となる予定だ。
総務省「情報通信白書令和2年版」によると、世界のデータセンター市場規模は2022年には2019年と比較して約20%増加すると見込まれている。同社は2017年よりデータセンター建設を検討する企業のニーズやクラウドサーバーの利用拡大、5Gの進展によるビッグデータの利用拡大等を予測。昨今ではコロナ禍の中でテレワークやクラウドサービスの需要が急増し、それを支えるデータセンターの需要が一段と高まっている状況にある。こうしたなか、同社が千葉県などより購入した42万㎡の工業団地のうち、約23万5000㎡をデータセンター団地として開発する。
今後も同社は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展を支えるデータセンター事業を強力に推進。国内はもちろん、広く海外でも手掛けていく構えを見せている。