週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

「ESR 戸田ディストリビューションセンター」竣工 8万㎡超をナカノ商会が全棟賃貸・入居開始

2020.10.19 11:13

 ESR(東京都港区)は9日、埼玉県戸田市の「ESR 戸田ディストリビューションセンター(戸田DC)」が竣工し、総合物流企業であるナカノ商会(東京都江戸川区)が全棟を賃貸し1日より入居を開始したと発表した。
 「戸田DC」は荒川を境に東京都と接する埼玉県南部に位置し、首都高速5号池袋線「戸田南IC」より2km、東京外環自動車道「戸田西IC」より4km。東京都心や関東圏の広域交通網へのアクセスに優れている。また、さいたま市中心部へ6km、東京都心部まで16km(車で30分圏内)という希少性の高い物流好立地にある。
 建物は敷地面積4万746㎡、延床面積8万6950㎡、4階建ての耐震構造。2階まで直接アクセスできるスロープ式で、中央車路方式を採用しているため雨天・降雪時でも影響を受けずにオペレーションができる。トラックバースは1~2階合計で52台、敷地内に20台のトラック待機場を設置。倉庫スペースの柱スパンは、11・25×10・6mとフレキシブルで使い勝手の良いレイアウトが可能だ。また、特別高圧電力で電力を供給。ロボティクスや冷蔵冷凍、ハイスペックなシステム導入など、物流運営の効率性を重視した設計となっている。
 雇用の観点では住宅密集地に近いことに加え、JR埼京線「戸田公園」駅からバスで3駅。徒歩通勤も可能で、さいたま市や川口市などの幅広い地域から人材を確保しやすい立地となっている。敷地内に169台の普通乗用車用駐車場、96台の駐輪場も設置。荒川に面しているため緑が多く、コンビニエンスストアや商業施設も近くにあるため、従業員が定着しやすい環境と言えるだろう。
 ESRは香港にグループ本社を置き、アジア太平洋地域に特化した戦略で開発を続ける物流不動産会社。日本においては、首都圏、関西圏、中京圏などの大都市圏に特化して開発している。今年6月に竣工したアジア最大、延床面積38万8570㎡を誇る「ESR 尼崎ディストリビューションセンター」や、今回の「戸田DC」など21施設が稼働し、現在8プロジェクトを開発中。今後もアジア太平洋地域を見据え、先進的な物流施設とソリューションの創出に取り組んでいく構えだ。




週刊不動産経営編集部  YouTube