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「JR前橋駅北口地区第一種市街地再開発事業」着工

2020.11.30 11:12

ファーストコーポレーションと東京建物が参画
 ファーストコーポレーション(東京都杉並区)と東京建物(東京都中央区)は今月24日、「JR前橋駅北口地区第一種市街地再開発事業」の施設建築物の新築工事に着手した。ファーストコーポレーションは個人施行者代表企業および施設建築物施工者の1社として、東京建物はマンション分譲事業の幹事企業および参加個人施行者として同事業に参画している。
 同事業は、JR両毛線「前橋」駅前に隣接した立地を生かして、良質な分譲マンションの供給、子育て環境の充実を図るための支援施設の設置、駅前周辺の利便性を高めるための店舗導入、敷地内の広場空間の設置など、駅周辺における賑わい拠点として整備を進めるもの。
 「前橋」駅前一帯は長きに渡り駐車場などの平面的な利用が続いていたため、更なる有効活用を目指し、前橋市の「前橋市市街地総合再生計画」により重点施策区域のひとつとして位置づけられた。
 地上27階建て、前橋市内では群馬県庁舎に次ぐ高さ約93mの建物を計画し、基礎免震構造を採用する、市内初の超高層・免震タワーマンションとなる。施設計画としては、低層部(1~2階)に店舗および前橋市が所有する子育て支援施設、上層階(3~27階)に分譲マンション(総戸数203戸)を配置している。駅前ロータリーと一体となるプロムナードには木々や造作ベンチを各所に設置。多くの人が行き交い、集い、憩うことができる広場空間を設けており、あらゆる世代の人が快適な暮らしを享受できる事はもちろん、周辺地域住民にとって利便性が高く、地域の発展に資する施設づくりを目指した設計とした。
 建物1階分譲マンション共用部の一部は災害時における帰宅困難者への一時避難場所として提供する予定で駅前市街地の災害対策の一助となることを期している。
 建物デザインのコンセプトは「まちを『紡いで』新しい前橋の風景を『織りなす』」と設定。赤城山の山並みのような大らかなシルエットや生糸の折り込みを想起させるルーバー、低層部には前橋の建築デザインを象徴する「赤レンガ」調タイルを採用するなど、地域固有の自然・文化をモチーフへ取り入れることで、前橋という街との調和を図ったデザインとしている。
 分譲マンションは2021年夏頃のモデルルームオープンを予定している。




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