週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

国際不動産カレッジ 第13期新講座「不動産エージェントプロフェッショナルコース」開講

2020.11.30 11:00

 JARECO(日米協力機構、東京都千代田区)の教育部門である国際不動産カレッジ(東京都港区)は現在開講中の第13期講座の新企画として「不動産エージェントプロフェッショナルコース」をスタート。26日にオンラインで第1回講座が開催。冒頭、国際不動産カレッジを主宰する杉浦隼城氏からガイダンスが行われたのち、第1部では国内でエージェントとして活動するRE/MAX JAPANの小谷真千子氏、そして第2部では講師を務める不動産翻訳家のHana氏による不動産英語の初回講座が行われた。
 「不動産エージェント」は米国などでは買手・売手双方にそれぞれついて、顧客の利益の最大化を目指して活動している。日本の不動産仲介の現場でも両手取引が大半となっているが、最近では「不動産エージェント」の認知度が拡大。世界最大の不動産エージェント企業であるRE/MAXが進出し、昨年にはKELLY WILIIAMSが日本市場に参入。国内の不動産会社でもエージェント制度の導入を水面下で検討する動きが出ている。特に副業解禁や働き方の変化が生じている中で、自分らしい働き方ができるエージェント職には不動産業界のみならず、異業種から転身を目指すケースもある。
 ただ一方で、日本でのエージェントの活動領域はまだ狭い。RE/MAX JAPANでエージェントとして活動する小谷真千子氏は「たとえば住宅取引において、欧米は中古物件が全体の75%を占めるのに対して、日本は15%程度ほどです」と指摘する。近年中古住宅流通は拡大しつつあるものの、新築がまだ大多数を占める。加えて日本では両手仲介が許容されているため、情報の非対称性が問題になるケースは多い。
 「我々はこの非対称性を、日本の不動産事業者と顧客のアンヘルシーな関係、と表現しています。これをヘルシーな関係にしていくというのが我々のミッションです」(小谷氏)
 第2部で登場した本講座講師のHana氏はエージェントに必要な英語スキルを中心に講義を行った。国際資格であるCRS公認住宅スペシャリスト資格講座を元にしたテキストで、実務に使える英語の習得を目指す。
 杉浦氏は「今後、国内の現役エージェントはもちろんのこと、本場で活躍しているエージェントにも講師として登場して頂いて、エージェントのプロの方法を学んでいく機会にしていきたい」と話した。
 第2回講座は12月16日を予定している。




週刊不動産経営編集部  YouTube