週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

三菱商事がNWCの株式を取得 ビッグデータをFM事業効率化などに生かす

2021.01.06 13:39

 三菱商事(東京都千代田区)は、ビルや施設の設備の自動化や稼働状況を監視・管理する中央監視システムの開発及び販売等を展開するネットワーク・コーポレーション(横浜市都筑区、NWC)の第三者割当増資引き受けによりNWC株式の19%を取得し、資本業務提携に合意した。今般の提携により、三菱商事の国内外のネットワーク、NWCのIoT技術を活用したシステム開発力、ALSOKのファシリティマネジメントのオペレーション力を融合させる事で、付加価値の高いサービスを提供するとともに人手不足の問題に直面しているファシリティマネジメント市場においてDXを追求して、社会課題解決への貢献を目指す。
 NWCは半導体工場や化学工場向けシステムの設計・開発・販売を中心に事業を展開し、2003年にビル業界に参入してからは中央監視システムの開発販売を主力として事業を拡大してきた。国内のオフィスビル、工場など約3000棟の導入実績があり、大型ビルにおいても採用されている。今回の提携では空調・照明等の末端センサー、データを統合するコントローラ、クラウドサービス、及びスマホやタブレットなどモバイル端末での遠隔監視・制御を可能にするユーザーインターフェースをワンストップで提供する。
 三菱商事は綜合警備保障(東京都港区)と共にビルのFM事業に取り組んでおり、NWCの技術によって収集、蓄積したビル・施設内のビッグデータを活用し、エネルギー利用の最適化によるCO2削減、人流解析を含めたオフィススペースの有効活用といった、スマートビル化の実現に向けた各分野での最適ソリューションの提供を実現する。




週刊不動産経営編集部  YouTube