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建装工業 地権者を多数抱える複合施設・複合ビル テナントいながらの改修・リニューアル
2021.01.12 11:43
分譲マンションや地権者を多数抱える複合施設・複合ビルの改修・リニューアル工事は、着工・完成までに時間を要する。管理組合と足並みを揃えて工事を進めることは多大な手間や雑務が多く、請け負うことを避ける建設会社もいるほどだ。一方、分譲マンションの大規模改修工事や給排水設備の入れ替え・更新を得意とする企業もいる。それが改修工事全般を取り扱う建装工業(東京都港区)だ。
同社は今年で118年を迎える、新築塗装から建設業をはじめ、既存のマンションの外壁・防水補修工事や耐震補強、給排水設備の更新などマンション改修全般を得意とするマンション改修業界ではトップクラスの企業だ。マンション改修工事では居住者が住まいながらの工事を実施するため、長年培われたノウハウは近年では複合施設やオーナービル等の入居者や既存テナントが暮らしながら、また通常営業しながら工事を実施したいという要望にも対応が可能。これまでも物件の資産価値向上やグレードアップ等を実現させてきた。
同社は「マンション改修工事はサービス業」と位置付け、特に専有部内に立ち入っての給排水、ガス管等の更新工事や内装リフォーム工事については居住者への配慮・不快感の軽減に努めている、工事後のアフターメンテナンス体制も万全である。
顧客であるマンション管理組合に対しては組合員向けに役に立つセミナーを全国で開催しており、懸念される課題の解決や最新のマンション事情、マンション同士の意見交換の場を提供している。
昨今は、市街地再開発事業で建設された高経年の店舗や住居が混在した複合施設の給排水設備の更新を実施している。各店舗の営業状況や要望に配慮しながらの作業となり、テナントは通常営業しながらの改修の為、オール夜間工事となった。
設備・内装リニューアル事業部の新藤孝氏は「築年数の経過したマンションや複合ビルでは、当初の図面通りに給排水設備が設置されていないケースも多々あります。これら設備を改修していく作業は経験が無いと、完成後の法的不備やトラブル等の原因となるでしょう。当社はこれまでに100mを超える国内初の超高層マンションの給排水設備の更新や様々なタイプのマンション給排水設備施工業務に携わってきました。蓄積した知見は複数の地権者やオーナーで保有する複合ビルでも発揮できます」と語った。