週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

三菱地所 スウェーデン・ストックホルムで築120年のビルをリノベーション

2021.02.01 11:05

 三菱地所(東京都千代田区)は、英国子会社である三菱地所ロンドン(イギリス・ロンドン)を通じて、スウェーデン・ストックホルムのオフィス大規模改修事業「(仮称)Fyrkanten 11」に参画した。欧州で投資マネジメント事業を展開する三菱地所グループの「Europa Capital」(EC)との協業案件。着工は2022年、竣工は2023年を予定している。
 三菱地所グループは、2014年にフランス・パリのオフィスビル「46rue la Boetie」を取得して以降、ヨーロッパで積極的に事業を展開してきた。日系企業が北欧でオフィス大規模改修事業を行うのは今回が初となる。
 北欧を代表する都市であるストックホルムは、自然豊かかつコンパクトで、欧州随一のユニコーン企業輩出数を誇るなどイノベーション環境にも優れている。都市中心部はグローバル企業に加えて多くのIT企業やスタートアップ企業が集積しており、将来的にも堅調なオフィス需要が見込まれる。
 今回改修する1920年竣工の同物件は、ストックホルム中心部の北側に位置する賃貸面積約6900㎡、地上8階地下2階のオフィスビル。南北に縦断するメーンストリートを中心に文化施設や多くの商業店舗が立ち並ぶ賑わいのあるエリアで、近年はITセクターを中心に多くの企業が集積しており、オフィス立地としての希少性と優位性の高さを有している。
 改修では、歴史的な街並みが保全されているストックホルム中心部にあることから、既存建物の外装・構造部分を最大限生かす。賃貸床の新規創出、エントランスの改装、設備プラントやエレベーターの入替、専有部内装の更新等により、現在のストックホルムにおけるオフィスビルのグレードA物件相当の仕様に変更する予定。




週刊不動産経営編集部  YouTube