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旭化成レジ 福岡市で「マンション敷地売却制度」による建て替え 9階85戸を19階130戸に

2021.04.19 17:37

 旭化成不動産レジデンス(東京都千代田区)は、マンション建替法が定める「マンション敷地売却制度」を活用した分譲マンションの建て替えを開始する。
 福岡市中央区の分譲マンション「パール福岡」を、マンション建替法が定める「マンション敷地売却制度」における分配金取得計画の認可を受けた事業として、5月より既存建物の解体工事に着手する。建て替えられるマンションは、鉄筋コンクリート造地上19階、免震構造で130戸、店舗3戸となる予定で、2024年9月の完成を目指している。
 「パール福岡」は、1973年に竣工した築47年の分譲マンション。外装や設備の老朽化に加え、新耐震設計基準に対応しておらず耐震性の不足が確認されていた。また、建て替え後のマンションの住戸を取得する意向の区分所有者の割合が4割程度であったことなどから、マンション建替法が定める「マンション敷地売却制度」を活用することで建て替えを実施する。「マンション敷地売却制度」を活用したマンション建て替えは、福岡市で初という。
 2014年のマンション建替法改正により制定された「マンション敷地売却制度」は、マンション以外の用途への建て替えが認められるほか、決議後の手続きがシンプルで分配金取得までの期間も短い。今回解体着工を迎える同マンションも、「マンション敷地売却制度」を活用し再生が進む事例となる。
 同社は高経年マンション再生において豊富な実績を持つ。今後も「マンション敷地売却制度」の活用し、より一層、社会インフラとしてのマンション再生に貢献していく姿勢を見せている。




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