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「上板橋駅南口駅前東地区市街地再開発事業」始動

2021.04.26 11:50

駅前ロータリー、アクセス道、ビル3棟などを新設する大規模再開発
 東武東上線「上板橋」駅南側で大規模再開発が始動する。
 今月18日に設立された上板橋駅南口駅前東地区市街地再開発組合が推進する「上板橋駅南口駅前東地区市街地再開発事業」は、東武東上線「上板橋」駅の南側に隣接する約1・7haを再開発するもの。地区内は狭隘な道路が多く、木造住宅や店舗併用住宅などが密集しており、消防活動困難区域の解消や木造密集地域の改善が課題となっている。さらに駅へアクセスする道路が未整備であり、防災面や安全面の向上が望まれている。
 再開発事業では地区を東、中、南の3街区に分け、街区ごとにビルを建設。3900㎡の駅前広場と約1500台収容の地下公共自転車駐車場、「上板橋」駅前と川越街道を結ぶ幅員16m、延長210mの区画街路等を新設する。
 東街区に建設されるビルは延床面積3万8550㎡、地上27階地下2階で、上階は住居となる。駅前広場に面する低層部(1~3階)には南口の顔となる商業施設を配置して賑わいを強化する。中街区のビルは延床面積1万㎡、地上19階地下1階の住居棟。南街区のビルは延床面積1890㎡、地上6階で、オフィスと店舗が入る。居住は単身用の1LDKからファミリータイプの3LDKまで、2棟合計440戸を整備する予定。
 事業には、大成建設(東京都新宿区)が協力者として、住友不動産(東京都新宿区)が組合員として参画。地区の利便性と防災性・安全性の向上に寄与する区画街路・駅前広場等の公共施設を整備とともに、商業・業務機能の強化による賑わいの形成や良質な住宅供給を行い、駅前に相応しい土地の高度利用と都市機能の更新を再開発の目的に掲げる。
 全体竣工は2028年12月を予定。公共施設整備等を含んだ総事業費は約400億円を見込んでいる。




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