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日本保証 ハワイの海外不動産担保ローンの保証事業を展開 竣工前の物件もサービスの対象に

2021.05.17 11:32

 日本保証(東京都港区)は、銀行や信用金庫などの金融機関と提携し、個人や法人向けローンなどの債務を保証する保証事業を展開している。近年ではソーシャルレンディング事業者との提携や不動産業界でも注目を集めている不動産クラウドファンディング事業者との提携など、保証事業の拡大を図っている。
 そんな日本保証では、提携先の金融機関が取り扱う「海外不動産担保ローン」にかかる保証業務(以下「本保証商品」)を2017年より取り扱っており、また翌2018年には、売買不動産仲介などを手掛ける三井不動産リアルティ(東京都千代田区)との業務提携契約を締結。三井不動産リアルティが日本におけるオフィシャルパートナーとなっているホノルル最大規模の複合再開発プロジェクト「WARD VILLAGE」(ワードビレッジ)や、「アラモアナショッピングセンター」至近の新築コンドミニアム「Sky Ala Moana」(スカイアラモアナ)といった、竣工前の物件でも本保証商品の利用が可能な商品を展開。
 「ワードビレッジ」は米国有数の不動産デベロッパーであるザ・ハワードヒューズ・コーポレーションが手掛ける大規模複合開発プロジェクトで、敷地内は様々な店舗やレストラン、シアター、広大な公園、高層レジデンスなどで構成され、ホノルル国際空港へのアクセス手段となる鉄道路線の建設も行われている。
 日本保証の経営戦略部担当次長・磯ヶ谷壮彦氏は「日本人にとってハワイは非常になじみ深いリゾート地であり、投資先としてハワイの不動産を保有することの満足感やステータス性は非常に高いものがあります」と話す。例えば海外不動産の担保を取る方法など、サービスを提供する上でルールや習慣は州によって異なり、そのため地元をよく知る地場の不動産管理会社とビジネスパートナーとなり、担保管理を行っている。
 磯ヶ谷氏によれば、本保証商品を活用している不動産購入者のうち「実需」目的と「投資」目的の割合はほぼ半々とのこと。1億円前後の物件を敢えてキャッシュで購入せずに保証商品を活用することで、レバレッジを高めて新たな投資先への資金を確保する投資家もいるという。
 日本人にとって身近な海外不動産の投資先として認知されているハワイ。日本保証の保証商品は、現地での不動産投資ビジネスをファイナンスの面からバックアップする有効な手段といえよう。




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