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「(仮称)代官山プロジェクト」着工 オフィス、店舗、賃貸住宅の複合ビルに
2021.05.24 11:24
東急不動産(東京都渋谷区)が渋谷区代官山町で推進している複合施設開発計画「(仮称)代官山町プロジェクト」の新築工事がスタートした。
同計画は1993年竣工の「代官山東急アパートメント」を建替えるもの。同アパートメントは近年、低層部の商業テナントを雑貨店や飲食店を集積させた「テノハ代官山」として再編。住居テナントの一部をDIYで改装できるようにするなどの施策で注目を集めていた。
新築されるビルは敷地面積約4084㎡、延床面積約2万1875㎡、鉄筋コンクリート造、地上10階地下2階。賃貸住宅、店舗、事務所、駐車場用途の複合施設となる予定で、個々の用途にこだわらず施設全体が生活の場となるような、「暮らす」、「働く」、「遊ぶ」がシームレスに融合する、これまでにない新しいライフスタイルを提案していく。「代官山」駅至近にありながら緑が豊かな近隣環境に合わせ、屋内にも屋外にも豊かな緑を取り入れて彩を加えることで、心地よい生活シーンを提供するとしている。
外観は建築家の隈研吾氏が手掛けた、緑あふれる様々な形状の小さな木箱を積み上げたようなデザイン。「街の緑につながり、木々が織りなす木漏れ日からひとりひとりの暮らしが垣間見える、木々の成長と共に変わりゆく時代に寄り添う新しい拠点の姿」という。
開発地には現在、「代官山」駅至近の、八幡通りと代官山通りに面したフラッグシップ性のある立地。東急不動産では「渋谷」駅を中心とするエリア一帯を「広域渋谷圏」と呼び、都市開発の重要拠点に位置付けている。エリア内は再開発によって若者だけでなく大人も楽しめる街に進化しつつあり、新たなビジネスやサービスの実験の場ともなっている。