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エリート 「リージャス郡山駅前ビジネスセンター」開業 サテライトやスタートアップ需要に応える

2021.06.14 16:18

今後の開発で駅前に更なるオフィス供給へ
 6月1日、エリート(福島県郡山市)が「郡山」駅前に保有する「エリート30ビル」2、3階にレンタルオフィス「リージャス郡山駅前ビジネスセンター」が開業した。日本リージャスホールディングス(日本リージャス、東京都新宿区)が構える福島県内の初拠点となる。
 「エリート30ビル」は駅から徒歩3分の場所に立地する。今回オープンする「リージャス郡山駅前ビジネスセンター」は企業から個人事業主、スタートアップなどあらゆるビジネスシーンに対応するフレキシブルオフィスだ。ラウンジスペースなどの共有スペースをはじめ、1人からでも利用できる個室タイプのプライベートオフィスや共有型のオープンスペースをデスク単位で提供するコワーキングスペース、ミーティングスペースなど、多様化するニーズに合わせたオフィススペースを用意した。加えてオフィス家具や各種オフィス機器、備品、Wi―Fi回線などに加え、受付サービス、清掃サービスなども備える。コロナ禍で生まれた「オフィス分散」や「サテライト化」などの需要に応えていく。
 エリートは1977年に「エリート1ビル」を開業して以来、「郡山」駅前を中心に飲食ビルを展開。エリアの活性化に大きく寄与してきた。一方で代表取締役社長の金田義広氏は「エリア内でのオフィスの供給が非常に少ないことは課題」と見てきたとして、次のように続けた。
 「郡山でのオフィスは最後に新築ビルが建ってから、25年間新規供給がありませんでした。当社ではオフィスやマンションがこれからのエリアの活性化に必要な要素であると考え、その第一歩としてレンタルオフィスの誘致ができないかと考えてきました」
 3年前に「エリート30ビル」の複数のテナントが退去。その活用を考える中で、オフィスとして貸し出すことを計画するに至った。金田氏は「一人で働くことのできるスペースやスタートアップ向けのオフィスが不足している」ことに着目。「サービスオフィス業態としてブランド力の高い日本リージャス様のサービスを好立地で提供できれば」という想いで誘致を進めて、今回の開業につながった。
 エリートでは今後の郡山エリアでの開発のなかで、オフィスやマンションなどの開発供給を強化していく方針だ。




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