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三井不動産 ロボット試験施設を「柏の葉スマートシティ」に開設

2021.06.14 16:13

自動運転コース、ドローン飛行施設など整備 IoTを活用したまちの課題解決にも
 三井不動産(東京都中央区)は、自動運転やマイクロモビリティ、ドローンなどのロボットを安全にテストできる施設「KOIL MOBILITY FIELD」を今月15日にオープンする。
 同施設が設置されるのは、三井不動産が公民学連携で街づくりを推進している「柏の葉スマートシティ」内の「イノベーションキャンパス地区135街区」。成長が期待される日本のロボット関連産業において課題とされてきた、「開発中のロボットを、安全に使い勝手よくテストできる」環境を提供し、開発途上のロボットやモビリティの開発をサポートする「開発検証フィールド」だ。
 6545㎡の敷地に、「モビリティサーキット」、「ドローンフィールド」、「草刈りフィールド」、「作業室」で構成されている。
 「モビリティサーキット」は全長400m、幅員7mのコース。自動運転、走行中ワイヤレス給電、歩行支援ロボットなどのマイクロモビリティ開発に使用する。「ドローンフィールド」は水素燃料電池ドローン、有人ドローンなどの開発に使用する高さ9mの緩衝ネット付き飛行テスト施設。「草刈りフィールド」はロボット草刈機の開発に使用する1245㎡のフィールド。「作業室」は電源・空調完備でモニターや充電環境を備えた約30㎡のコンテナをコントロールルームとしたトレーラーハウス。
 三井不動産では同施設の整備によって、サービス実証フィールドである「イノベーションフィールド柏の葉」におけるプロジェクト受け入れ体制が強化されるとしている。
 また今回の施設オープンに合わせ、IoT関連ビジネスの機会創出や協業を目的とした「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」の会員に「Microsoft Azure」のサブスクリプション無償枠提供を開始する。同施設にて開発されるドローンやロボット等では、様々なデータを取得して機体をコントロールすることが求められるため、大容量のデータを管理できるクラウドコンピュータシステム「Microsoft Azure」を提供することで、ロボット開発のさらなるサポートにつなげる。
 三井不動産では「柏の葉スマートシティ」においてIoTを活用したまちの課題解決、および「イノベーションフィールド柏の葉」における実証を通じた社会実装・新産業創造の実現を加速させていくとしている。




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