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第一生命保険/清水建設 東京・京橋に木造ハイブリッド構造の賃貸ビルを計画

2021.06.21 14:02

 第一生命保険(東京都千代田区)と清水建設(東京都中央区)は16日、木造ハイブリッド構造を採用した賃貸オフィスビルの新築計画の検討に着手すると発表した。
 同計画の開発地は東京都中央区京橋二丁目。京橋は1921~1938年まで第一生命保険が本社を置き、清水建設が2012年から本社を置く、両社にとってゆかりある地。ここに、木造ハイブリッド構造の賃貸オフィスビルを建築する。竣工は2025年以降を予定している。
 木材を利用することで、施設利用者や周辺住民に木の持つ魅力を享受してもらうとともに、建設時のCO2排出量の削減に努め、環境に配慮した計画とする。また、施設利用者のQOL向上や健康経営にも寄与する施設づくりを目指す予定。
 計画している建物は、延床面積1万6000㎡、鉄骨造一部木造、地上12階地下2階、高さ56m。テナントはオフィスと店舗からなり、各フロアにはバルコニーを設ける計画。自然換気をはじめ、感染低減対策も採り入れる構想。
 主要な構造材には、清水建設が開発した最先端の木造ハイブリッド技術「シミズハイウッド」を採用する予定。使用する木材は、多摩産材を含む国産木材を予定しており、中高層ビルとして最大級となる1000m3程度の木材を使用し、建設時のCO2削減や固定化に努める。建設時のCO2排出量については、同規模の鉄骨造の賃貸オフィスビルと比べ、20%以上の削減を目指す。さらに、工事電力は、木質バイオマス発電由来のグリーン電力証書を活用して、全て再生可能エネルギーで賄う予定で、約230tのCO2削減効果を見込んでいる。




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