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クラウドキッチン「Our Kitchen」二子玉川に2号店目、利用ニーズも多様化

2021.06.29 12:37

 デリバリー専門の食事をつくる施設である、クラウドキッチンが不動産業界でも注目度を高めている。「Our Kitchen」は昨年の白金店に続き、二子玉川に2店舗目を開業。入居率も高い水準でのスタートとなった。

 Our Kitchen(東京都渋谷区)は6月、同社が展開するクラウドキッチン2号店となる「Our Kitchen二子玉川店」をオープンした。
 クラウドキッチンはフードデリバリー専用の宅配用食事の調理を専門に行うキッチン施設。フロアを複数の区画に分けて、それぞれを厨房施設として整えた上でフードデリバリー事業への参入などを検討する事業者に貸し出す。日本でも新型コロナウイルス感染症拡大以前よりトレンドとなっていたが、2020年4月の緊急事態宣言以後は一気に普及した。
 Our Kitchenは昨年9月に第一号店となる白金店をオープン。白金店は7つの厨房区画があり、現在も満室で運営。新しくオープンした二子玉川店は5区画あり、1区画を残すのみとなっている。クラウドキッチンという業態は参入企業も多い一方で、新しいビジネスモデルであることから、まだモデルが確立されていないのが現状。そのなかで、順調な滑り出しを切っている。
 また需要としても、フードデリバリーの調理用キッチンとしての利用ニーズがほとんどだが、なかにはユニークな利用方法で検討するケースもあるようだ。代表取締役の須藤真希氏は「入居を検討して頂いた、ある会社は精肉加工が本業なのですが、クラウドキッチンを利用して冷凍食品の製造・販売の用途で利用することを考えていらっしゃいました」と明かす。また「キッチンカーなどで提供する食事を仕込む、セントラルキッチンとしてご利用いただくことも問い合わせベースでいただきます」という。このような多用途な利用は今後顕在化していきそうだ。
 施設としての注目度も高まっていて「ビルオーナーからの問い合わせも多い」(須藤氏)。まずは白金店、二子玉川店の2店舗の運営にじっくりと取り組む方針。ノウハウなどを蓄積して、「Our Kitchen」の得意とする高所得層が比較的多いエリアへの積極的出店を目指す。




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