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「三井リンクラボ新木場1」オープン 三井のラボ&オフィス事業初の新築施設
2021.07.12 10:32
三井不動産(東京都中央区)は、「三井リンクラボ新木場1」をオープンさせた。同社の賃貸ラボ&オフィス事業「三井のラボ&オフィス」初の新築施設で、都心近接型施設として第二弾となる。
「三井のラボ&オフィス」事業は、ウェットラボとオフィスが一体化した施設の賃貸事業。三井不動産がライフサイエンス領域のイノベーション促進のために取り組む「場の整備」と、ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(東京都中央区、LINK-J)と連携して行う「コミュニティの構築」の一環。
立地は3路線が利用可能な「新木場」駅を最寄りとし、「東京」駅まで8分、「羽田空港第1ターミナル」駅まで24分とアクセス性に優れる。昨年1月に稼働した「三井リンクラボ葛西」に続く都心近接型第二弾で、敷地面積3300㎡、延床面積1万1169㎡、総貸付面積7867㎡。都心へのアクセスの良さや充実した設備などが評価され、大学発スタートアップ、ライフサイエンス領域に参入するテクノロジー企業、グローバルに事業展開するCRO(医薬品開発業務受託機関)など、すでに複数の入居が決定している。
ラボは創薬や再生医療等の本格的な研究が可能な「BSL2」に対応し、液体や気体等を使った実験ができる。各区画には設備バルコニーを設置し、貸室内への直接給排水、給排気、都市ガスなどを配管。ヒュームフード(ドラフトチャンバー)やスクラバー等も設置でき、様々な研究への対応が可能だ。実験専用の排気ダクト、空調室外機等の増設スペース等も用意した。
共用部には、コミュニケーションラウンジ、会議室、カフェ、キッチンカー専用の駐車スペースを備える。コミュニケーションラウンジは、入居テナントとLINK-J会員が無料で利用可能。交流の場やサードプレイスとして機能し、活発なコミュニケーションを促進する。会議室も入居テナントとLINK-J会員専用で最大100人収容。カフェでは日替わりランチやドリンクなどのメニューを提供。デッキテラスで食事を楽しみ、ランチや気分転換などに活用できる。
「三井のラボ&オフィス」事業は、「都心近接型」と「シーズ近接型」の2つのコンセプトで展開している。「都心近接型」では2023年春の竣工を目指し、新木場エリア2棟目を計画。「シーズ近接型」では11月に「(仮称)三井リンクラボ柏の葉」の竣工を予定しており、2023年には4棟体制となる予定。